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十三 ページ13

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薬「恐らく、栄養失調故の低血糖で起こった頭痛だろうな」

鶴「…というと?」

薬「飯を食わなければ治ることはないってことだ」

鶴「やはりそこか…」


内番服に着替えた鶴丸が手入れ部屋へ戻ると、薬研に頭痛が起きた原因を教えられる。


薬「始めは無理矢理にでも食べさせなければならない。とりあえずはブドウ糖の注射をしておいたから頭痛はひとまず落ち着くはずだ。
だがそれも一時的だからな、飯を食わなければ繰り返すだろう」

鶴「あぁ、わかった」

薬「あと三十分か…。俺も着替るから部屋に戻る。

後は任せたぞ、兄上」

鶴「、あぁ。ありがとな」


欠伸をしながら寝間着の浴衣姿のままだった薬研は部屋に戻った。


主の手入れにより傷は綺麗になくなったが、剣の眉間には皺が寄ったまま。


鶴「どうしたら食ってくれるんだよ…」


人の身を得た以上、人間と同様に食が活力となる。


その活力を拒否していた剣は、目に見えて弱り足元は覚束なかった。


このままだと刀としての本分もままならずただのお荷物となってしまうだろう。


この本丸ができて割と初期に顕現された鶴丸だったが、新入りとして仲間になる男士たちの中に食べることを拒絶する者はいなかった。


鶴「どうすりゃいいんだ…」

『、ん、』

鶴「っ剣!」

『あ、にうぇ、』

鶴「大丈夫か?」

『兄上、っ』


意識がはっきりとしてきた剣にほっと胸を撫で下ろした鶴丸は、剣の今後の為にも心を鬼にして食事に臨もうと心に決めた。


手入れ終了となり剣を伊達部屋へ連れ帰ると、大倶利伽羅に頼み食事を部屋に用意してもらうよう手配してもらう。


鶴「剣、これだけは絶対に忘れるなよ。
俺はお前の味方だ、何があっても」

『、?』

鶴「嫌いになってもいいが、それだけは忘れるな。いいな?」

貞「鶴さん、?」


くったりと鶴丸の胸に寄りかかる剣にそう諭す鶴丸。


太鼓鐘は不思議そうにその様子を見ていた。






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新参審神者(プロフ) - 咲くやさん» ありがとうございます* 仕事などの息抜きに更新していく為やきもきさせてしまうかもしれませんが、お付き合いいただけると嬉しいです(^ω^)これからもよろしくお願いします*.° (2018年7月8日 0時) (レス) id: edf31ffc2e (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2018年7月2日 23時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
新参審神者(プロフ) - 夕月蝶さん» ありがとうございます!溺愛しすぎず厳しすぎずないいお兄ちゃんですよね…私もそう思います…(作者)w これからもよろしくお願いします♪ (2018年6月1日 15時) (レス) id: edf31ffc2e (このIDを非表示/違反報告)
新参審神者(プロフ) - 第一部隊さん» ありがとうございます!頑張ります(*ノ∀`*) (2018年6月1日 15時) (レス) id: edf31ffc2e (このIDを非表示/違反報告)
夕月蝶 - とても、面白かったです! 剣ちゃん可愛いです!! 鶴さん、いいお兄ちゃん!! これからも、頑張って下さい♪♪ (2018年5月31日 21時) (レス) id: 4346033303 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:新参審神者 | 作成日時:2018年5月22日 17時

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