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正直、クリスマスなんて期待すらしてなかった。
彼に仕事が入っているのは知ってたし、それがけっこうハードな仕事だってことも。
それなのに私と会う時間を作ってくれようとしてるってことが、私にはひたすらにうれしかった。
「Aの冬休みはいつから？」
「28が仕事納めかな」
「仕事始めは？」
「5日から」
「じゃあ、その期間に行こうよ、旅行」
そうだった。
昨夜の眠りにつく間際、「どこか旅行にでも行く？」とか言われてたんだった。
でもそれだって、本気だとは思ってなかった。
だって現実問題、無理じゃん、旅行なんか。
海外でも見つかっちゃうって話なのに、国内なんてもっと無理だ。
「今日、霞さん達のグループLINEに、正月にどこか旅行に行きたいんだけど、いいとこ知らない？って送ったんだけど」
例の、朋もメンバーに入ってるという、あのグループLINEのことね？
「やっぱり急だから、なかなか予約が取れないみたいなんだけど
みんなが協力してくれて、いい宿探しとくって」
「旅行って、どんなところ？」
「温泉とかよくない？
なんか、まったりできて」
…温泉。
まさかの北山宏光と温泉！？
さすがに、思考がストップした。
妄想すらしたことないよ、そんな贅沢なシチュエーション！
「まあ…、でも、難しいかもね、温泉は
それでもどこかに行こうよ、２人で」
そんな簡単に言わないでよ。
２人で旅行なんて…、あなたは北山宏光なんだよ？
あの北山宏光が正月に女と２人で温泉なんて、まず無理に決まってんじゃん！
時計の針はもうすぐ、深夜１時を指す。
「明日は何時だっけ？」
「仕事？７時には家を出るかな」
時計をチラ見した彼は、軽く溜息をつく。
それは明日の仕事が憂鬱、みたいな溜息じゃなくて、何かの切り替えのような溜息で。
私をまっすぐに視線を向けた彼は、
「じゃあ、今日も一歩進めちゃう？」
って、くすりとも笑わずに、真顔でとんでもない爆弾を投げつけてきた。
いつもは私の部屋でだったのに、今夜は彼の部屋でだなんて！
ベッドに横たわった彼は、座ったままの私を真っすぐに見上げて、
「大丈夫だって
今日はしないから
少しずつ、俺の体に慣れていって」
そんな言葉を口にする。
…俺の体に慣れていって！？
そんなこと、緩く微笑みながら言わないでほしい。
「ほら」
って、私の手を掴んでは、自分の胸元に押し当ててくる。
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りたわかめ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます、多分、3ヶ月ぶりくらいに更新した気がします・・・。夏の間は死んでました(T^T) (2020年9月6日 21時) (
レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ひろさん» 本日、移行しました！読んで頂けたら嬉しいです(/ω＼*) (2020年9月6日 21時) (レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - わかめさん、更新ありがとうございました。めちゃくちゃドキドキです。 (2020年9月5日 17時) (レス) id: 8591dd4797 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 久々の更新楽しみにしてました！！楽しく読ませていただいてます(*´ω｀*) (2020年9月1日 22時) (レス) id: 57f2f46317 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - moraさん» わざわざ聞かせてみましたwwwいこう！ってwwww (2020年9月1日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2020年2月7日 22時
