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驚いた。
私が楽しいかとか、幸せなのかとか。
そんなことを考えてたんだ。
「どう？俺といて、楽しい？」
わざと冗談っぽく聞きながら、こちらを振り返ってきたくせに、目が合うとすぐに前を向いてしまうとか。
彼はなかなかめんどくさいし、拗らせてる。
自分から言ってきたんじゃん。
友達以上恋人未満って。
なのに最近、その枠を飛び出して来てるのは北山くんの方だよ。
「…楽しいよ」
ちゃんとそう答えたつもりだったのに、意外と小さな声になってしまった。
ちょっとネガティブになってる彼を、励まそうとしてたのに。
これじゃ、逆効果だよ。
「楽しいよ、本当に
それに北山さんは私の、命の恩人だから
北山さんと繋がってて良かったって思ってる」
もう一度、ちゃんと言い直した。
「俺、Aちゃんのこと振り回してない？」
「ない」
はっきりそう言ってあげたら、
「だよね」
急に開き直ったような笑顔で、彼はこちらを振り返った。
「じゃないと、キスなんか許してくれないだろうし」
意地悪そうに微笑んでは、また前を向いた彼は、
「俺、だいぶAちゃんに甘えてると思う
Aちゃんって、意外と俺の我儘聞いてくれるから」
そう言って、またビールに手を伸ばした。
「ちょっと眠くなってきた」
そう言って彼は、無防備にあくびをひとつ。
両手を使って、大きく伸びをしたあと、
「俺も昼寝していい？」
アイドル雑誌に出てくるような眩しい系の笑顔で、こちらを振り返ってきた。
「奥、詰めて」
この狭いシングルベッドに強引に乗ってきては、私を奥へと退かして、
そのまま、まるでいつもの行事かのように、正面から抱き寄せてくる。
「狭いね、このベッド」
とか、くすくす笑いながら。
「でも、この狭さがいい感じ」
「北山さん、もしかして時差ボケしてる？」
「あー…、あるかもね
時差4時間だったけど
空港から家に帰って、すぐにAちゃんに会いに来たから、ちょっと眠い」
この「会いに来た」っていう表現は、私を蕩けさせた。
私達は会いたくなったら、会いに来ていい関係なのかなと思ったら。
それだけで頬が緩んでしまう。
「あとさ…、もうそろそろ、北山さんっていうの、やめない？」
不意にそんなことを言い出した彼は、
「宏光って呼んでいいから」
さらりと、そんなおねだりをしてくる。
…宏光！？
しかも呼び捨て？
そんなの、呼べるわけない！
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りたわかめ(プロフ) - えぴさん» ありがとうございますm(__)m (2022年1月2日 21時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
えぴ - ほんとにリアルすぎて最高です！ (2022年1月2日 18時) (レス) @page21 id: 06d564cdce (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - えりさん» 本日、移行いたしました。えりさんをドキドキワクワクさせられますように(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - renaruriさん» 更新いたしました。ちょっと急展開になってるかもです(/ω＼) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - moraさん» やったー！いい感じに予想を裏切れてる？私w moraさんの予想を裏切れるよう頑張ります(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2019年9月28日 20時
