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「Aちゃんに、認められたいのかもしんない」
ボソッとそう呟いては、
「どう思う？」
って、私に振ってくるとか。
私にどう答えろって言ってるわけ？
正解がわかんない私を、何故か満足げな笑みを浮かべて眺めていた彼は、
「好きなのかもよ、俺
Aちゃんのこと」
そう言っては、ふざけたように指で頬をつついてくる。
「だって、ふと気が付いたらAちゃんのことを考えてるし
嬉しいことがあったら、Aちゃんに聞いてほしくなる」
「じゃあ、傷ついた時や、悲しい時は？」
嬉しい報告は私も嬉しいよ。
じゃあ、悲しい報告は私にはしてくれないのかな、と思って。
「…どうだろ
俺、落ちる時はとことん落ちたいし
そんな姿、誰かに見せたくないから」
ほら、やっぱり。
彼にはそういうところがある。
辛い時に誰にも頼らずに、１人でひっそり消化してしまうような。
「じゃあ、違うんじゃない？」
わざとハッキリ、そう言ってあげた。
彼は、微かに目を丸くして私を見てるだけ。
「本当に好きなら、寂しかったり悲しい時は一緒にいたいって思うんじゃないかな」
なのに、彼はすぐに言い返してくる。
「そう？
好きな子には、弱いとこ見せたくないじゃん」
本当に…、面倒くさいやりとり。
彼はきっと、私に結論を委ねてるんだと思う。
私が「好き」と言えば、付き合ってもいいかな、みたいな。
ダメだよ、そんなのじゃ。
もし付き合ったとしても、絶対にうまくいかない。
全て捨ててもいいくらい相手のことが欲しいと思って、懇願するくらいじゃないと、私達は次のステージへは進めないと思う。
それに彼の性格上、本気で私と恋愛関係になりたかったら、自分から直球で告白してくるはずだから。
だから今夜も私は、気付かないふりをしておくね。
「そろそろ帰らなきゃ…」
深夜2時を過ぎた頃、彼はそんなことを言いながらも腰を上げない。
「明日は何時から仕事？」
「８時に迎えに来るって」
「そうなんだ」
それきり、彼が黙り込んでしまうもんだから、
深夜2時の部屋の中、不思議な沈黙が流れ出す。
隣にいる私の手にそっと自分の手を重ねて、彼を見た私の視線をそのまま真っ直ぐ捉えながら。
ゆっくりと余韻をもたせて彼が近付いてくるのを、私は拒否することなんかできなかった。
まだ私達はキスまでしかしてないから。
都合のいい女なんかじゃないはず。
だって私は、彼のキスが好きなだけだから。
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りたわかめ(プロフ) - えぴさん» ありがとうございますm(__)m (2022年1月2日 21時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
えぴ - ほんとにリアルすぎて最高です！ (2022年1月2日 18時) (レス) @page21 id: 06d564cdce (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - えりさん» 本日、移行いたしました。えりさんをドキドキワクワクさせられますように(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - renaruriさん» 更新いたしました。ちょっと急展開になってるかもです(/ω＼) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - moraさん» やったー！いい感じに予想を裏切れてる？私w moraさんの予想を裏切れるよう頑張ります(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2019年9月28日 20時
