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北山先輩にそう言われて、俯いてた顔を上げた。

怒ってるのかと思ってたのに、

悲しそうな顔をして、先輩はベンチに座った私の前に立っていた。

「俺は、いっぱいAちゃんのこと傷つけたし。
嫌われてるのわかってるわ、さすがに。
でもなんとかしてあげたい、って思ったんだよね。
俺のせいでAちゃんが今後、恋愛とかできなくなっちゃったら申し訳ないって。」



「最初は、そういうつもりだったよ。
3カ月くらい俺と一緒にいて、男に免疫つけてくれたら、って思ってた。」





「でも、今はそうじゃない。
最近、Aちゃんといて、正直…。」

正直…、何?

先輩は黙り込んだまま。

でも、意を決したみたいに、私と視線を合わせてきた。




「Aちゃんのこと、好きになった。」

北山先輩はちゃんと、目を見て私にしっかり伝えてくれた。

「でも、嫌われてると思ったし。
3カ月限定で、俺と恋人ごっこして。
俺のこと好きにならせようと思ってた。」

そう聞いて、なんだか···。

今まで抱えてた不安とか緊張だとかが、一気にどこかに行っちゃって。

力が抜けちゃって、そのままベンチの背もたれにもたれかかってしまった。

そんな私の様子を見て、先輩は慌てて、

「え、何?
どういうこと?」

って、私の隣に座ってくる。





「先輩は、罪悪感で私と一緒にいるんだって思ってたから。」

そう告げると、驚いて目を丸くして、

「んなわけないじゃん。
確かに、最初はそうだったかもしれないけど。
どうでもいい子に、3カ月限定で疑似恋愛しようなんて言わねえから。」




「俺、ずるいよね、ちゃんとAちゃんに自分も気持ちを伝えなくて。
でも俺も不安だった。
今日まで俺がLINEしないと、Aちゃんの方から連絡もくれないし。
返事もそっけないし。
正直、不安だったから。」

その言葉とともに、抱き寄せられた。

懐かしい。

2週間ぶりだからかな。

北山先輩のこの匂い、安心する。

安心するけど、ドキドキする。

「だから、誕生日を口実に会いに来ちゃった。」

そう耳元で囁かれて、もっと心臓が跳ねる。

ちょっとだけ体を離して、向かい合う形になって。

「俺だけのものになって。」

先輩はもう一度、そう伝えてくれた。

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設定タグ:キスマイ , Kis-My-Ft2 , 北山宏光   
作品ジャンル:タレント
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りた(プロフ) - 由貴さん» こんばんは♪私も続きが楽しみです(*'ω'*)どうぞよろしくお願いします(*'ω'*) (2015年10月2日 22時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは♪続きが気になります!!胸キュンします!! (2015年10月1日 22時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 藍生あいさん» こちらこそよろしくですー。よそ様の所にコメントを書いたことがないので、緊張しますが、またチャレンジしてみますね(^^)/ (2015年9月26日 16時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
藍生あい(プロフ) - りたさん» 良かったです!私のショボいお話なんか恥ずかしいですが…(>_<)よければまたコメントとか仲良くしてやって下さいませ!私もりたさんの作品楽しみにしています!(*^^*) (2015年9月25日 19時) (レス) id: 142089d17d (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 藍生あいさん» 行けましたー♪ありがとうございます。もう、わかんないことだらけで。これからもいろいろ教えてやってくださいねー♪ (2015年9月22日 22時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月11日 17時

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