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よかった、熱は下がってるみたい。
だけど二階堂くんは、ムスッとして私の手を剥がした。
「もう治ってるんだって。」
「嘘つき。
看護師さんは、退院後は一週間自宅で安静って言ってたよ。」
そう言ってるのに、
「もう授業始まるよ。」
って、しれっとした顔で、テキストを広げてしまった。
都合が悪くなるとすぐこれだよ。
授業中、隣の二階堂くんの様子を窺ってみる。
…やっぱり、具合悪そうじゃん。
あんまり私が見てるからか、すぐに目が合って、ムスッと睨まれてしまった。
「…何？」
「具合、悪いんじゃない？」
「別に。」
それきり前を向いて会話を中断してしまう二階堂くんにムカついて、
「正直に言わないと、今すぐここで手を上げて、『二階堂くんが具合悪そうなので、保健室に連れて行っていいですか？』って言うよ？」
怖い顔でそう告げると、二階堂くんは諦めたのか、意外にあっさりと頷いた。
「わかったって…。
でも、あと少しだし。
この授業が終わったら帰るから。」
「自分の部屋に？
電気もガスも止められてるのに？」
「Aは？
次の授業出んの？」
「私も今日はこの授業で終わりだけど。」
…って、だからって何でこんなことになってんのかな。
あまりに具合が悪そうだから、部屋まで送ってあげたのに。
「ちょっと待ってて。」
って、玄関先で待たされて、しばらく待ってたら二階堂くんは大きな鞄を抱えて、また玄関に現れた。
「…どこ行くの？」
「どこって…、Aん家？」
「私の家？」
「だって、Aの部屋で静養させてくれるって言ってなかった？」
って、不貞腐れたような顔で、私のこと見てこないでよ。
…可愛すぎんじゃん！
よし！こうなったら私が責任をもって、二階堂くんを無事健康体に戻してあげる！
部屋に連れ帰ったら、二階堂くんを部屋着に着替えさせて、ベッドへ押し込んだ。
「とりあえず寝て。」
夕方からバイトだから、それまでに何か食べさせたくて、お粥を作る。
「お粥とか嫌いなんだけど。」
とか文句を言いつつも完食しちゃう二階堂くんをベッドに残して、私はバイトへ出勤。
ああ、今日の二階堂くんも可愛かった…。
弟感満載で、あれこれお世話してあげたくてたまんない。
だけど、私は不意に気付いてしまった。
これってさ…、恋、じゃないよね？
どちらかというと、無償の愛的な家族愛に近い感じ。
もしかして私は、二階堂くんに恋をしてるわけじゃないのかも。
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わかめ(プロフ) - にかはるかさん» そろそろ話もいい感じに入ってきました(/ω＼)今日も更新しましたので、是非、読んでいただければ幸いです(*'ω'*) (2018年4月18日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 主人公ちゃん頑張ったー！にかちゃんどうするんだろ？ラブラブになれるかなー？！ドキドキがとまりません！！ (2018年4月17日 4時) (レス) id: 3dfef49e61 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - チョコブラックさん» コメントありがとうございますm(_ _)mどちらも読んでいただけて幸せですー(*´∀`)♪ (2018年4月9日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコブラック(プロフ) - タマちゃんの方も読んだけどどっちも面白いし、読みやすい！ (2018年4月8日 10時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年3月21日 4時
