消えてしまわないで Ⅲ (ページ9)

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安嶋side

結婚式前夜、Aの病室に忘れ物をしてそれを取りに戻ったらAの病室に湧がいた。

こうなることは分かっていた。

あの日、焼肉屋の入り口でAと湧が見つめ合う目は恋をしてる目だった。

初恋の人。

そう簡単に忘れられるわけない。

1度しかない人生の初恋はただ1人だけだ。初恋は鮮明に覚えてて忘れられない。

俺と真緒がAと湧に初めて恋をしたようにAと湧にとってはお互いが初めて恋をした相手。

なぁ、真緒？やっぱり初恋の相手にはどれだけ経っても叶わないよ。

湧『手術が無事成功したら、アジから奪いに来ていい、？』

湧がついに自分の気持ちに気づいたよ。やっと真緒が湧に遺した言葉を思い出したみたい。

でもAの言葉は嬉しかった。そう言ってくれるとは思わなかったよ。

『その気持ちには答えられない。』と言うなんて思わなかった。

だって泣くほど湧のことが好きで今でもAの1番は湧で。

Aは湧を選ぶと思ってった。

秀「ちょっとくらい、わがままに自己中になれよ。」

俺は選んでくれたAの元へ扉を開けた。

湧、奪いたいなら奪いに来い。絶対渡さないから。