この手を離すな【銀魂】4

贅沢 : 土方 ページ5

山「え？旦那？」


近「おう！万事屋じゃねえか！
なんだ、朝っぱらから！」


沖「あ？まだ居たんですかい、旦那」



叩き起こした万事屋は、
Aの布団から離れようとせず
首根っこを掴んで、玄関まで引き摺ると
食堂を過ぎたところで
ぱっと立ち上がって、勝手に入って行った。



銀「ああああ！どいつもこいつも
朝っぱらから、うっせぇ奴らだな。
まだ寝てたかったのに
どこぞのマヨ方くんがうっせぇうっせぇ」


土「だから、起きてそのまま出てけ！
っつったんだろうが！
なんでお前まで食堂に来んだよ！」


銀「少しくらいいいだろ！？年がら年中、
毎食卵がけご飯しか出ねぇ我が家に
こんないい匂い嗅いじまってから
帰れる訳ねぇよ！」


「銀時さん、お早うございます。
昨夜は…すみませんでした。
銀時さんの分も用意してありますし
おばさま達にもお許しをいただいてます。
どうぞ、食べて行ってください」



厨房から顔出したAに、
ふふんと鼻を鳴らせる万事屋。
さっきまで、寝かせろと喚いていた奴が
Aの顔見ただけで背筋伸ばしやがって。



山「えと…なんで旦那が？」


終［昨夜、一緒に深海魚特集を見たんだよ］


近「深海魚特集？
なんでそんな気味悪いモンをうちで？」


沖「Aの発案でさぁ。
Aが深海魚好きで
テレビでやる特集を見るって言うんで
特に深海魚には何の興味もねぇが、
Aと一緒にいてぇ野郎が参加したんでさぁ」


銀「言い方。元も子もねぇな」


山「え、そんなの聞いてな…、
だ、誰が参加したんですか？」


沖「俺と終兄さんと旦那と土方さんでさぁ」


土「お、俺はしてねぇだろ！
見廻り後に様子を伺っただけだ！」


近「なんで俺も誘ってくんねぇんだよぉ」


沖「で、その後寝ちまったAを
部屋に運んで、旦那と土方さんが
Aと3人でそういうことをし、」


土「適当なこと言うなあぁぁ！
掴んで離さねぇから、
そのまま寝ちまっただけだ！」


近「え」


山「あ」


隊士たち「は」


沖「へえ、ほんとに
朝まで3人で寝てたんですかぃ。
Aの部屋で」


銀「あーあ……」


土「っだ！？だから、そうじゃなくて、」


「お待たせしましたー！
こっちは土方さんので、
こっちが銀時さんのです！
おかわりありますからね」


沖「A、ふたりに添い寝されて
どうでしたかい？」


「なんだか、贅沢でした。
銀時さんは寝顔が可愛くて、
土方さんは意外と甘えんぼ、」


土「ぎゃあああああああ」

眩暈 : 銀時→←愚か : 土方

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す