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降谷side
「ーーーなので、って…Aさん?」
『…………』
「寝てる…のか?」
ワイン三本目に到達した頃、気付けばAさんはソファに背を預けながら俯いて寝ていた。
「(勝った…)」
いやいや、勝ち負けとかじゃないだろう。サクッと酔わせて誘導尋問するつもりがいつの間にか意地の張り合いになってしまっていた…。まさかここまでAさんが飲めるとは驚いたがそれくらいじゃなきゃ情報屋にはなれないだろうし
「Aさん、ここで寝たら風邪ひきますよー?」
『んー…』
彼の相手と僕の追っている相手が、何度か被る事があった。最初はAさんの欲求を満たす相手がたまたま同じ相手だった、って思っていたんだけれど…Aさんが薬盛られた時の相手は一般人が関われるような人物じゃなかった。後で全員辿ってみるとどこかしらで組織と関係のある人物達ばかりで益々Aさんの行動に目を張るようになったが…
「まだまだ謎は解けそうにないな……ん?」
ブーブーッと携帯の震える音。これは僕のではなくAさんのモノだ。床に転がっているそれは盗み見るにはとても簡単で、拾い上げディスプレイを確認すると"沖矢昴"の文字
「……なんでコイツが」
『あー、勝手に人の携帯見ちゃだめじゃんー』
「!!」
ガシッといきなり掴まれた手は弱々しいけれど、僕を見つめるAさんの目からはすごい殺気を感じ体が固まった
「すみません、鳴っていたので…大丈夫ですか?」
『だーいじょーぶっすよ……あ、そうだ、あむろさん手貸して』
「手?…はい、何でしょう」
酔ってはいるのだろうかいつもより更に気だるげになった喋り方につられ手を出すとAさんは自分の手を添わせスリスリと指を動かす。一体何をしてるんだ…?
『はい、もーいい。ありがと』
「なにかありました?」
『んー?……なんもないよ…おっきい手だねぇ』
「え、」
一通り手の感触を確かめていたと思えばそのまま僕の手をAさんの頬に当て、酒のせいかなんなのか赤く染ったトロンとした顔で微笑んだ
「ちょ、Aさん酔ってます?大丈夫ですか?」
『はは、あむろさんこそどーしたの?顔赤いよ?』
「ッ、僕は別に…あの、そろそろ離して頂ければと…」
『うーん、わかった』
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(・(ェ)・)くま(プロフ) - はにゃ?さん» はにゃ?様♡コメントありがとうございます!ゆっくりですが更新頑張りますね♪応援嬉しいです><♡ (2023年2月22日 0時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ? - 更新ありがとうございます。これからも応援しています。 (2023年2月15日 3時) (レス) @page24 id: ef6fdebb20 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - やっちさん» やっち様♡コメントありがとうございます!まさか私が被害に合うとは思ってなかったので驚きました…(;´・ω・)解決できたので良かったですが無断転載は悪ですね(-_-;)温かいお言葉ありがとうございます♡ (2023年1月20日 23時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - 朱さん» 朱様♡コメント頂けると本当に励みになるんです(*ノωノ)ありがとうございます♡ (2023年1月20日 23時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - まみこさん» まみこ様♡降谷さんがTwitterを投稿してる風の作品です^^面白かったです><♡ 盗作や無断転載は悪質ですよね…ちゃんと許可得ていればいいんですが…(;´・ω・) (2023年1月20日 23時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くま(´・(エ)・`) | 作成日時:2023年1月9日 3時