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「そこのワインセラーから一本出してくれるかい?そうだな…その赤いラベルのモノがいい」
『かしこまりました』
洒落たワインセラーから指定されたボトルを取り出す。高級ワインの一種でそれはそれは大事に運んでやった
「今回は零さず持ってこれたな?」
『そんな、毎回零すドジしないですよぉ…』
「はは、そうか…。君、もう少しこっちに来なさい」
『? こう、ですか…?』
ベッドに腰かけた男がわざとらしくそこへ手招きをする。俺は無知な振りをして隣に座り首を傾げる真似をする
「違う…こっちだ」
『っ、うわぁ!ちょ、こんな体制恥ずかしいです…ッ』
「いいじゃないか…。ほら、君も飲みたまえ」
横に座った俺を抱きかかえるようにして自身の膝の上に乗せ向かい合わせとなる。情報の為だとは思いながらもこんなオッサンの膝上に乗るとは……まぁ、初めてじゃないし別にどうでもいいんだけどさぁ
『え、ま、まだ仕事中なので…』
「…君はなぜこの仕事を?」
『え?』
「こんな怪しいパーティーのバイトなんてやって、何がしたいんだ?」
『…実は、こう言うバイトって羽振りがいいんです…。あの、お恥ずかしながらお金に困っていて…』
「はは!なるほどな!きっとそうだと思ったよ……なぁ、どうだ?もっといい働き口を紹介してやろうか?」
『えっ?ーーーッあ!』
急に膝立ちにされたかと思えば撫でられる尻。気持ち悪ぃけど我慢……情報まであと少し
『あッ、や、……僕にはやる事が…ッ』
「なんだ、やる事とは?」
『それが……僕、今脅されてて…借金返したのにまだ払えって…』
「脅されている?誰にだ」
『……真っ黒い、組織に』
「!!!」
そう濁して言うとあからさまに反応を見せる男。こいつは組織と繋がっていながらも裏で情報を流し破滅させ乗っ取ろうとしている男だ…復讐したい、とか言えば聞き出せるだろう
『だから、少しでも何か組織についてわかれば…ってお金集めてるんです』
「……なるほどなぁ。では、私が支援してやろう」
『支援…?』
「私は君の言う組織の情報を持っている。それを教えてやろう」
『いいんですか?!ーーーーッ、つめた!』
「だが一つ条件がある。私の飼い犬となり忠誠を誓え」
ビシャッと掛けられたのは開けたてのワイン。バーテンの制服はみるみる染み付いていった
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(・(ェ)・)くま(プロフ) - mikittyさん» mikitty様♡コメントありがとうございます!!更新お待たせしましたm(__)mこれからも温かい目で見てやってください♡ (2023年1月9日 3時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新嬉しいです!ありがとうございます! (2023年1月4日 0時) (レス) @page41 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - はやてさん» はやて様♡お返事遅くなりましたm(__)m嬉しいお言葉本当にありがとうございます…!!頑張りますのでこれからもよろしくお願いします(*^-^*) (2022年12月17日 6時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
はやて - はじめまして、小説読ませていただきました…とても設定・文章好きです…今まで読んだ小説とは雰囲気が違って、繰り返し読みたくなります。更新頑張ってください! (2022年12月5日 15時) (レス) @page18 id: d578c60413 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - ( ・´ー・`)どやwさん» ( ・´ー・`)どやw様♡コメントありがとうございます!好き…めっちゃ嬉しいお言葉です(´;ω;`)くま、可愛いですよね(・(ェ)・)どやさんの顔もかわいい…(告白返し)更新頑張りますので応援お願いしますッ^^ (2022年12月5日 0時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(・(ェ)・)くま | 作成日時:2022年12月1日 1時