【名探偵コナン】元FBI捜査官、日本に帰るってさ【男主】

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降谷side







風「降谷さん、例の薬の解析が終わりました。やはり最近夜の街で出回っている新種のドラッグですね…副作用は少ないのに、麻薬としての作用は強烈…そんな代物です」





「そうか。早めに流出させている大元を叩かねばだな…」





風「そうですね…。それと、以前頼まれた‘桜井A’と言う人物の事なのですが」






「なにかわかったか？」






風「それが…名前と年齢、基本的なプロフィールくらいしかわからなかったんです」





「これがその書類です」と部下の風見から渡された紙にはそのような事しか書かれていない。





「ありがとう。引き続きなにかわかったことがあれば報告してくれ」




風「はい！！お疲れ様です！」













「(桜井A…２４歳)」






両親は日本人だが生まれも育ちもアメリカ。その両親はもう亡くなっているようだが、ごく普通の家庭で生まれ育ち高校までの学歴が記されている。現在日本には観光目的での長期ビザを取得して滞在しているらしい。







「……おかしい」









本来ならこのページに職業が記載されるはずだが何も記載がない。彼は無職と言っていたが、両親も居ない今…一度も働く事もない、なんてあり得るか？長期で旅行出来るくらい…それにホテルじゃなくて部屋を借りるくらいの余裕があるのに？






「誰かが援助しているか……それとも記載されると不都合な職業なのか…」








この前会ったあの時、僕は公安としてあの女性を張っていた。例の薬の取り締まりと大元を探るためだ…。Aさんがそこに居たのは本当に偶然なんだろうけど、一夜限りの相手が居て…それも少し年上だったから、前者も後者もあり得る話だ







「余計謎が深まった…」







ハニートラップ………僕はAさんに軽くかけてみたのに、それを彼は易々と返してきた








「(急に名前で呼ばれるとは、な…)」







そしてその時に薄っすら見せた笑みが、僕を挑発しているような、誘惑しているような顔に見えて…Aさんには何か裏があるんじゃないかって更に疑いが濃くなった









もう一度会いたい。彼の事を知りたいと言ったのは、その裏の顔を暴くためと…純粋に興味が湧いたからだ









「(上手く僕のシフトと被ってくれればいいんだけど…)」

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