129 ページ19
ー
『う…ッ』
降「…ありがとなA。これ、頼んだよ」
その手にはUSBが握られている。なんだよみんなして…まだ、助かる方法があるかもしれないのに簡単に諦めやがって…そんなの、自分で持って帰んなきゃじゃん…
『(なにか、策はないのか?!)』
その時、ポケットの中の重みを思い出した。‘役立つかも’と渡された博士の発明品。ベルトのようなものは伸縮すると教えられた。
『こ、これじゃん…!!』
降「…?なにを、している」
『とりあえずUSBはしまって、そのベルト、腕に巻いて…!!』
痛む左腕と降谷の空いている手でどうにか巻き付ける
『一回手、離すけど…わたしを信じて』
降「あぁ、もちろん信じるさ」
にこっと笑う降谷にわたしも笑う
伸縮の強いベルトを無理やり引っ張る。きっと降谷の腕は激痛だと思うけど我慢してもらいたい。巻き付ける場所はジンがいるアンテナのところしかないから…そこまで行って巻き付ける。あとはボタンを押すだけだ。
ジ「お前は何者だ…」
『お前にだけは絶対教えなーい』
ジ「フン、クソガキめ」
ボタンを押すとゆっくりと引き上げられる降谷。後ろでジンが何をしているかも知らず、わたしはただ降谷が上がってくる事しか考えていなかった。
『降谷…大丈夫?!』
降「っ、すまない。足を撃たれたんだ」
自分で立つことすらままならない降谷の体を支えまだ歩けそうな足場を探す。インカムはジンとの乱闘で壊れてしまったのか呼びかけても反応しないソレを外し放り捨てた。
『さっきのベルトで下まで降りられそうだね』
降「さすが、高校生探偵だな」
『え、気付いてたの?』
降「あぁ。僕を誰だと思っているんだい?」
久しぶりに見た降谷のドヤ顔。なんか懐かしいなぁ〜なんて思う。わたしたちが出会ってもう長く時間が経つのに、未だに鮮明に思い出せる。
バン!
だけど、そんな思いも一つの銃声にかき消され
『ッ、』
降「え……」
ジンはまだ、拳銃を隠し持っていたんだ……足を撃たれたわたしは大きくあいた穴に落ちる。降谷がわたしの腕を掴もうと手を伸ばし、わたしもそれを掴もうと手を伸ばす
降「Aーーー!!!!!!!」
だけど、その手を掴むことは出来ず
『(あれ、なんかデジャヴ…)』
わたしは――――――堕ちた
2150人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あすっち - めちゃくちゃ面白くて何回も見てます、、、、、////////これからも頑張ってください! (2023年1月16日 0時) (レス) @page38 id: c04e4a05ef (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - 明里香さん» 明里香様♡本当に毎度すみません…!訂正しました!ありがとうございます^^ (2022年10月13日 10時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - miさん» mi様♡コメントありがとうございます!どうにか完結することができました♡読んでいただき本当に嬉しいです。まだまだ頑張りますので応援お願いします^^♪ (2022年10月13日 10時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 124話の降谷side、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年10月11日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも楽しく読ませて頂いてました!これからも頑張ってください!! (2022年10月9日 15時) (レス) @page33 id: 860db93b15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:(・(ェ)・)くま | 作成日時:2022年9月22日 15時