家に、北山ってやつが住み着きました。

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藤ヶ谷side





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短い間……


長く居られてもあれだけど、




何となく、寂しいなんて思うんだ






｢どれにしよ……｣





買い物リストの紙に藤ヶ谷の好きな物！とだけ書かれていて、なんて他力本願な…と、頭を抱えながら、久々に食べたいなと食品を籠に入れる





｢北山嫌いな物あんのかな｣




買ってきて、食べれないって言われたらどうしようかなんて考えながらも、まぁこれなら大丈夫かと結局それとしょうがと刻みネギだけを買って帰った






｢ただいまー｣




『おかえりーっ』






何買ってきたの〜って笑顔でかけよってくる北山は、ご主人様の帰りにしっぽを振る犬みたいだ





『ん？そうめん？』




｢久々に食べたくなって｣




『いいじゃんっ、季節外れだけど』






季節はもうすぐ秋から冬に変わる



そんな時にそうめんかと、でも北山はそうめん〜と嬉しそうに準備を始める






｢嬉しそうだな｣






そんなにそうめんが好きだったのかと考えていたら





『ん？藤ヶ谷と食べれるならなんでも嬉しいっ』







なんて、嬉しそうに微笑むから、こっちが照れてしまう


そんな北山は、もしかしたら世にいう小悪魔なのかもしれないと……固唾を飲んだ






『麺を茹でま〜す』




｢はい、茹でてください｣




『麺つゆこのままでいーですかー？温かいのは分かりません』




｢ふふ、いいですよ笑｣







鼻歌を歌いながら、ご機嫌に麺を茹でてる北山




『ねぎ〜としょうがっ』〜♪






『出来たよっ』







頂きますと手を合わせて



北山が幸せそうにそうめんを頬張る







後、何回俺はこれを見れるんだろうなんてふと思って寂しく感じたけど





｢ふふ、北山ここ笑｣




『え？』




｢ネギついてる笑｣







頬についたネギをとってあげると、北山の顔がほんのり赤く染まるんだ




もう一度、その頬に触れる



男の割にふにふにとした柔らかい頬






『ふ、藤ヶ谷……///』






どうでもいいや、そんな先のこと



今ここに、北山はいるんだから







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