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〇*1.〇 ページ1

藤ヶ谷side











『はじめまして』






大学生になった春、



もう一度、出会った






『俺、北山って言います。よろしく』






知ってるよ



君のことなら、なんでも







「…はじめまして。藤ヶ谷です」








北山は覚えていないかもしれないけど




俺ら、これが初めてじゃないんだよ







『…』






いつも無口な北山



本当は誰かと話すのが好きなことも







授業で分からないことがある時




頭をポリポリかいて、ほら


少し口を尖らせるとこ






『…藤ヶ谷?』





「…ごめん、欠伸した」







俺はずっと覚えてる




北山の仕草も、癖も、その声も





















授業終わり、片付けをする北山に声をかけた







「今日もう終わり?」




『あー…まだあるけど、さぼろうかなって』






相変わらずのサボり癖




高校の時は、いつも保健室行ってたよな







「じゃあ、ちょっと付き合ってよ」




『…いや』






ここで遠慮するのも分かってる






だから俺はいつも、戸惑うその手をとって



大丈夫って、握った






「行こ」






ここでまた出会えたことには



きっと意味がある






だから、俺は決めた





もう二度と、この手を離さないって








〇*2.〇→



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作者名:ももみつ | 作成日時:2019年10月12日 9時

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