おとなり (ページ8)

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〇*8.〇ページ8

北山side

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『みっくん～っ』

俺の部屋に来て早々

先輩がね～って、

泣きついてきたA

｢あれだ、ゆうなんちゃらって人｣

『ゆうき！』

｢そうそうそれだ｣

藤ヶ谷の彼女さん

どうやら、物凄く美人らしい

『…2人、本当にお似合いでさ』

『仕事だって分かってるのに、どうしても、2人を見るのが辛くて』

『藤ヶ谷先…んぐ』

開いてたAの口にチョコのアイスを入れた

『…つめたい』

『美味しい…』

辛いなら、やめちまえよ

そんな言葉が浮かんでは、飲み込んだ

『あ、あのね。玉ちゃんに会ったの』

｢玉ちゃん？｣

『玉森裕太って知らない？』

｢んー、あー…聞いたことあるかも｣

『今度うちの雑誌で連載してくれることになったんだ』

仕事のことを嬉しそうに話すA

『今日初めて撮影参加させて貰ったんだ！』

｢飲む？｣

『飲む～』

いつAが来てもいいように

Aが飲めるお酒を用意してある

Aが俺のとこに来る時は

大体、いいことがあって聞いてもらいたい時か

慰めてもらいたい時

今日は両方だな

『結城先輩…凄くかっこ良かったんだ。ああいう風に…私もなりたいって思った』

『…』

ねぇA

俺はいつも思ってるよ

そうやって、自分の夢に真っ直ぐなところ

かっこいいなって、凄いなって

｢Aなら出来るよ｣

『え？笑』

｢なんだよ｣

『なんかみっくんからそんな言葉が聞けるなんて』

｢…もう絶対言わねぇ｣

『え～っ、なんでよっ』

『…でも、嬉しい』

ふわって、笑って

また、俺の心をいとも簡単に掴んでいく

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

『誰ー？』

珍しくインターフォンが鳴って

見に行けば、タイミングが悪い

｢藤ヶ谷来たけど｣

『えっ？/////』

まってまって！

化粧崩れてるしって、焦るA

俺の時じゃそんなの気にしない癖に

｢…開けるよ？｣

『まっ…』

藤｢よっ。あれ？誰か来てる？｣

『先輩…/////』

藤｢あれ、Aちゃん来てたんだ｣

『はい/////』

顔真っ赤にしてさ

嬉しいって、顔から滲み出てる

何その顔…

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