検索窓
今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:144,038 hit

愛にふれた (sh51) * ページ12

*苦手な方はお気をつけください
○愛がみえた のふたり
_





「……ふ…っ、やあ」



こんなの、私知らない。
上林誠知はやっぱりいじわるだ。

上林くんとのお付き合いも慣れた頃、大人なふたりが付き合うのだから、身体を求められることは自然なこと。だけど、こんなに翻弄されて、ふにゃふにゃにされるなんて初めてで。

優しく触れる大きな掌と、何度も何度も体中にキスをする唇が、途切れる思考をさらに奪っていく。



「や…っ、うえば、やしく……」

「…やなの……?…本当に?」



気持ちよさそうな顔してる、少しいじわるそうに笑う。だけどそこには愛情が詰まっているのを感じて、思わず強く目を閉じてしまう。頬を撫でられ、額にキスをされて、かわい、と呟く彼はまだまだ余裕だ。

ひとつになったまま、彼の膝の上に座らされる。小さな動きにも反応してしまい、それが恥ずかしくて、手の甲で唇を抑えた。



「……っ…」

「こら、声抑えない」



漏れる声を抑えていた手を剥がされる。そのまま指を絡めるように繋がれて、上林くんは微笑んだ。



「や…だ……っ」

「なんで?聞きたい、かわいい声」

「…っなんで、そんな……っ、恥ずかしくなること、言うの……」

「葵さんの反応がかわいいから」

「……っ、いじ、わる…」

「…葵さんにだけね」


「っ、やあ…っ!」



ぐっと強く求められて、思わず背中に腕を回す。そのまま衝動が続くから、言い返すことなんてできなくて。波に呑み込まれないように、意識を保つので精一杯になった。

どこに触れられても、彼から与えられる刺激は、私を溶かしてしまう。力強い両腕から逃げることなんてできなくて、何度も唇を塞がれた。



「あ…っ、ふぅ…んん…っ」

「は…っ葵さん」

「ん……っ、はあ……」


「誠知、って呼んで…?」


「……っ、」



朦朧とする意識。腑抜けてしまった身体と思考は、もう何も考えられず、素直に受け入れるしかなかった。



「…せ、…じ…っ」

「ん、もっかい…」

「……っせい、じ…!」

「…よくできました」



嬉しそうに笑って、ご褒美あげる、と私を押し倒した彼に、為す術もなくて。ぐしゃぐしゃに溶かされて、惑わされて、強い衝動を耐えるしかなかった。


彼の少し乱れた呼吸と共に、身体の奥で何かが弾けて消えた。




_fin

描きやすいふたりで、大人なはなしに挑戦してみました…!上林さんで連載をかきたいです。

涙に欲情 (g0)→←‥



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (164 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
387人がお気に入り
設定タグ:プロ野球
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

aoi(プロフ) - りょうさん» りょうさま、こんばんは*コメントありがとうございます。いつもあたたかいお言葉、本当にうれしいです。これからもそう言ってもらえるおはなしを、書いていけたらなあと思います! (2019年11月7日 20時) (レス) id: fdd157f3df (このIDを非表示/違反報告)
りょう - 更新ありがとうございます。やっぱりaoiさんの文章大好きです…きゅんきゅんしながら読み返しました。これからも楽しみに更新お待ちしてます! (2019年11月7日 1時) (レス) id: 087b3fd508 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - りょうさん» はじめまして*こちらこそ、もったいないお言葉ありがとうございます。これからも読みたいと思ってもらえるおはなしを、描いていければなあと思います!コメントありがとうございました* (2019年10月23日 21時) (レス) id: fdd157f3df (このIDを非表示/違反報告)
りょう - はじめましてaoiさんの野球選手小説大好きで、何回も読みに来てしまっています。また新しいお話を書いてくださるのを楽しみにしています! (2019年10月23日 16時) (レス) id: 087b3fd508 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます*気が向いたら、おはなしを思いついたら、書きたいなあとは思っています。はっきりと言えませんが、また遊びにきてくれると嬉しいです* (2019年7月30日 22時) (レス) id: 3dc625fcb2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aoi | 作成日時:2019年2月18日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。