帰る場所2 (ページ33)

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忘れてたページ33

その後看病をしに来てくれたユンギさんやジミンさんに伝染ることもなく、平穏な日々が続いた。

ふとカレンダーを見て気付く。

あ…。誕生日。

もうこの歳になると嬉しくもない誕生日だけど、毎年日付が変わると同時に届くセジンさんからのお祝いメッセージで思い出していた。

結婚した途端になしか…。

諦めたとはいえ悲しくなる。

こうやって1人で歳をとっていくんだろうな…。

雑念を振り払うために仕事に没頭する。

日も暮れて一通り仕事が片付いた頃、スマホが鳴った。

セジンさんからだ。

SJ「あ、ヌナ!?ナムジュンが仕事で使う資料宿舎に忘れてきたみたいなんだ。悪いんだけど事務所まで持って来てくれない!?」

「わかりました」

資料を確認して急いで準備してタクシーに乗り込む。

もう夜なのに普通に仕事してるもんな…大変だ。

事務所に着くと前にも来たことのある会議室に通された。

何をするでもなくぼーっと待つ。

するといきなり会議室のドアがバーン！と開いた。

BTS「ハッピーバースデー！ヌナ!!」

SJ「…っておい大丈夫か!?」

完全に油断していた私は、ドアが突然開いたことにびっくりして椅子から転げ落ちていた。

HS「大丈夫!?驚かせちゃったね！」

そう言って引き起こしてくれるホソクさん。

JK「見てみてヌナ！ケーキ！皆で準備したんだよ！」

ジョングクさんの手には自分達の手でしたであろう飾り付けが施されたケーキが。

「どうして…」

SJ「ちょっと前にAの誕生日が近いって話したらサプライズしようってことになってさ」

じゃあメッセージなかったのは…そのため？

NJ「さぁヌナ！願い事して火消して！」

私の願い事…。

促されるまま目をつぶり、両手を合わせて願ってから火を一気に消す。

BTS「わー！おめでとー！！」

「ありがとう。。」

こんなに盛大に祝ってもらうのなんて久しぶり過ぎてちょっと照れてしまう。

JM「もうヌナ！誕生日ちゃんと教えてよね！危うく知らないまま過ぎるところだったよ」

「いや、もう誕生日なんて祝ってもらう歳でもないし…」

TH「そんなこと言わないでよ。ヌナが生まれた大切な日なんだから。はい、あーん」

あれ？なんかデジャブ…。

テヒョンさんがフォークで掬ってくれたケーキを食べる。

「美味しい…」

TH「でしょ？」

そう言ってイヒヒと笑う。

誕生日ってこんなに嬉しいものだっけ。

笑っている皆の顔を見て、そんなことを思った。