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30話 ページ30

水戸部と交代した後藤。


誰もが見守る中、正邦からゲームが始まる。


そんな状況で、後藤以外のメンバーは不安を覚えていた。


なぜなら、交代してすぐ四人に告げられたのは。



「必ず点を防いで見せるし、なんなら決めるので、必ず向こうまでボールを持ってきてください」



言えば、センターまで持ってこい。 と、後藤は言った。


その言葉に日向と伊月は不安に思いながらも、彼の実力を考えて頷く。



「お前ら一年トリオは生意気なんだから」



日向は後藤の背中をぶっ叩いて試合を始めた。


誰もが不安な中、後藤はディフェンスに混ざることなくゴールの下で深呼吸して待っている。



「……」


(あいつ、雰囲気が違う)


(余裕で行けるな)



春日が攻めようとしたその時、後藤は動き出す。


それを見た春日は岩村を見て、別の選手にパスを出した。


だが、それは通じず、後藤の手に渡っていて。



「っ!?」


「フェイクがっ」



誰もが驚いているその隙に、後藤はボールを投げる要領で点を入れた。



「嘘だろ……」


「なんで……」


「そんなのありかよ……」



敵味方観客と、誰もが動揺していた。



「自分は火神ほどまともな選手じゃない。
弱小校だからとか、新設校だからとか、舐めてっと足元掬われますよ」



いつものように笑顔で岩村に忠告した。


それで自分の役目は終わったと言わんばかりに、後藤はリコを見た。



「白、メンバーチェンジです」



再び水戸部とチェンジして、ベンチに戻ってきた後藤は、タオルを頭に乗せて始まったゲームを見守る。



「ずっと出続けた方がウチとしては有難いんだけど?」


「これはあなた方の戦いでしょう?
なら自分は、誠凛に売られた喧嘩をお返ししただけですよ。
それに、自分が戦い続けては、彼の目的の邪魔になってしまう」


「彼……?」



リコの言葉に返事をしないで、後藤は黒子と火神を見つめていた。

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美園(プロフ) - 更新ありがとうございます!めっちゃ好きです (1月2日 18時) (レス) @page42 id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!続き待ってます!! (12月27日 10時) (レス) @page41 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
メンヘラ君。(プロフ) - 夢主君かっこいいですね!更新楽しみにしてます!無理せず、がんばってください! (2023年3月31日 22時) (レス) @page10 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩こんぶ | 作成日時:2023年3月18日 23時

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