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2話 ページ2

月曜日の朝、後藤は面白そうにリコの前に立った。



「そういえば、あなたこの前居なかったわね」


「えぇまぁ。
親戚の法事に出てまして学校にも来れなくって……」


「そうだったの。
まぁいいわ、少しシャツ脱いでくれる?」


「今?」


「そう、今」



後藤は面白そうに笑った。


流石に教室では脱げないので、主将の日向を連れて使われていない階の踊り場で脱いでもらう。


すると、リコは火神の身体よりも優れた数値の彼に驚いた。



(なんでっ、こんな数値を持った選手がウチの学校に!?
火神くんよりも上なんて、そんなのキセキの世代くらいしかっ!!)



見た目は日向よりも華奢でありながら、その数値は火神よりも上。


ありえない現象にリコは動揺しながらも、服を着させる。



「まぁいいわ、強い選手が来てくれるのは歓迎よ。
けど、入部はこれから行ってもらうことで試すわ!」



思わない彼女の言葉に、後藤は右手で口元を隠しながら笑った。



「面白そう」



後藤はそれだけ言うと、愉快そうに歩き出した。



それからというもの。


後藤は時間になったので屋上に向かった。



「ふっふっふっ、待っていたぞ」



普段より声を低くして圧をかけるリコ。


そんな彼女に後藤は気配を殺して、屋上の出入口に凭れて立っていた。



「アホなのか……」


「決闘?」



火神と水色の髪色をした少年、黒子テツヤは思わずそう零したが、悪くないだろう。



「つーか忘れてたけど月曜って、あと5分で朝礼じゃねぇか!!」



一年六人と二年一人が屋上にいる中、グラウンドには生徒と教員たちが並んでいた。


火神が入部届けを出そうとしたが、リコは止めた。



「その前に一つ、言っておくことがあるわ」


「?」


「去年、あいつらにカントク頼まれた時約束したの。
全国目指してガチでバスケをやること。
もしあんた達にその覚悟が無ければ同好会もあるからそちらへどうぞ」


「は?そんなんあるに決まってんだろ」


「あんたらが強いのは知ってるわ。
けどそれより大切なことを確認したいの。
どんだけ練習を真面目にやっても、いつかだのできればだのじゃ、いつまでも弱小だからね。
具体的且つ高い目標と、それを必ず達成しようとする意思が欲しいの」


「……」


「んで今、学年クラス名前、今年の目標をここから宣言してもらいます!
更にできなかった時はここから、全裸で好きな子に告って貰います」

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美園(プロフ) - 更新ありがとうございます!めっちゃ好きです (1月2日 18時) (レス) @page42 id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!続き待ってます!! (12月27日 10時) (レス) @page41 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
メンヘラ君。(プロフ) - 夢主君かっこいいですね!更新楽しみにしてます!無理せず、がんばってください! (2023年3月31日 22時) (レス) @page10 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩こんぶ | 作成日時:2023年3月18日 23時

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