検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:6,469 hit

15話 一人でた戦う 【作哉】 ページ16

結局帰ってこない尊。何処まで行ったのか、ほんと謎。

 心配してるこっちのみになってくれって感じで、もの凄くテンション下がる。いや、下がりまくってるからあげて欲しいのだけど。


 私は、仕方なしに部屋に戻りお母さんが書き残した組織についての情報を整理することにする。勿論、鍵はかけてある。


 パソコンを立ち上げ、いざあのデータへアクセス。

「はじめは何だろうって思ったんだけどね……」

 遺書にはこう書いてあった。簡単にまとめると、「二人で協力し、たがいを支え合いながら生きていくこと。隠し事など、悩み事、それは二人で分割して分け合うこと」後――


 『私達の後を絶対におわないこと――』

 最後のそれは何度思ったことか。でも、まだ、やりたいことはいっぱい残っていたし、お兄ちゃんを置いて何ていけない。そもそも、お母さん達を殺した人たちに復讐するまで死ねない。

 組織については、あまり書いていない。てか、そもそも私達を守るとかいってこんなの残してんだから意味があるって事だよね。

 マウスとキーボードを打ちながら色々考えた。


 組織は、黒い服を好んだ烏の集団。大きな犯罪組織で、幹部に上がるとコードネームがもらえるらしい。で、そのコードネームは酒にちなんだ名前だった。

 お母さん達はスパイダとバレたが、他にもスパイだってばれて殺された人は一杯いたらしい。その中で、私達の力になってくれて、なおかつその組織から抜け出したFBI所属の赤井秀一?さん……を探すよう書いてあったんだけど。

 日本の警察官としてどうかと……

「……でも、そこまでしてでも私達を助けたかった、守りたかったって言う意思は伝わった」

 尊とも、もう少し仲良くできたら良い。

 私は、パソコンをシャットダウンさせて棚へしまった。そして、ベッドの上に寝転がる。


 お母さんと仲が良かった私。

 お父さんに愛されていた尊。



 愛されていたからこそ、愛していたからこそ、お母さん達は私達を守ってくれた。だから、今度は、それを返す番だと思う。

 私は、安室さんから電話が来ていないか、メールが来ていないか確認した。きていないので、そのままスマホを投げた。

 もう寝よう。

 起きたら、尊は家に帰っているだろうし、そこまで心配しなくても……


「ねむ………」

 私はそう言って、夢の中におちた。

16話 厄介なことに 【蔵人】→←14話 知らないふりを 【作哉】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
14人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:作哉&蔵人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年1月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。