夢の扉が開いたようです (ページ26)

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次の日、ホテルで朝食をとった後チェックアウトをするためロビーに向かった

「チェックアウトしておくから、荷物を先に車に積んどいてくれるか？」

『うん、わかった』

母と一緒に荷物を車に積み込む

『いいホテルだったね～』

そんなことを言いながら車に乗り込もうとすると、としみつさんから電話がかかってきた

『もしもし？』

「あ、もしもし。あのさ、実は今〇✕ホテルの前に来てるんだけど…Aちゃんまだいる？」

え……？

視線を車からホテルの入口の方に向けると、そこにはとしみつさんが立っていた

『右、見てください』

私がそういうと彼はゆっくりとこちらを向いた

私は電話を切り母にちょっと行ってくると伝えてとしみつさんのほうにむかった

「久しぶり」

『お久しぶりです』

話しながらホテルから少し移動した

「急に来てごめん。キモイな、俺」

苦笑いをしながらそう言った

『いや、全然！むしろ嬉しいです！』

「なら……よかった。あ、東京で買ってきたものあるんだ。ちょっと後ろ向いて？」

後ろをむくと、彼は私の首元に何かを付けた

『これっ…』

「よかった、似合ってるわ。好みじゃなかったらごめん」

『めっちゃ可愛いです！ありがとうございます！』

「…うん…。まじ今日会えてよかった」

そう言って笑った彼を見て、私の心臓はすごい音を立てて鳴り出した

きっと顔まで赤くなっているだろう

「なかなか会えなくてごめん。時間作ろう飛ばしてるんだけどなかなか…。本当にごめん」

『そ、そんな！全然大丈夫です！今日もこうやって会えましたし、元気出ました！』

自分でも恥ずかしいことを言っていることはわかった

でも、どうしても伝えたい

私よりも東海オンエアの活動を優先して欲しいし、無理しないで欲しい

私なんかのために、謝らないで欲しい

「はぁ……そういうとこ…」

『え……？』

腕をひかれ彼の胸にすっぽりと収まる

「絶対また会いに行くから。もしこっち来ることあったら絶対教えて。遠距離は…普通より大変かもしれないけど、ちゃんと……好きだから。そこは安心して欲しいし…職業的にも不安だとは思うけど…」

としみつさん…そんなに私のこと考えてくれて…

『大丈夫です。不安なんてありません』

この時間がずっと続けばいいのに