1 ページ2
礼サイド
翌日
「はぁぁぁ………」
決心したとはいえ、完全に彼の事を忘れた訳では
なかった。
だって本当に好きだったから。
「……」
本当に好きだった人を見ず知らずの女に取られた、
となるとなんだかな、と考えてしまう。
「…！」
でも決心したんだから、早く忘れなきゃね。
あんな男。
「真壁！」
「ひゃい！！！」
(この声は…)
驚いて呼ばれた方向に振り向いた。
隼人「仕事中に何ボーっとしてる」
鋭い目つきで見下ろされる。
「す、スミマセン…」
社内一怖いと言われている私の上司、隼人先輩。
目つきが鋭い、堅物、近寄りがたい、
などと言われているが、この人は
私の恩人で
隼人「おい、俺の顔を見ている暇があるなら
そのデスクの上にある大量の資料を片したらどうだ？」
「ﾊｯ！やります！すぐやります！！」
とこれ以上は何も言われないように
パソコンに向き合った。
・
・
・
「…………あ、れ…」
あぁ、あの資料片付けた後寝てしまったのか。
…ちょっと待って、今、何時だ。
と時刻はもう24時。
すぐ会社を出て、駅に急ぐ。
だが、
「ｾﾞｪｾﾞｪ、あ〜、間に合わなかった…」
終電はとっくに出発していた。
「しょうがない、歩きで帰るか」
私の住んでいるアパートは遠くはないので
歩きで帰れる距離だが、
やっぱり夜道は怖い。
「早く帰ろ」
・
もうすぐアパート、というところで
男「あ、綺麗なおねぇさん発見〜♪」
やばい、
男「ねぇ〜なんで無視すんのぉ」
私のことじゃないだろ
男「ねぇったら！」
無視して切り抜けようとした瞬間、
腕を掴まれた。
「ｲｯｯ……」
男「ホラ、早く行こ？」
相手はガタイの良い男性、周りに助けを呼ぼうにも
誰もいない。
携帯はバックの中で取り出せない。
「ｲｯ、ﾀｲ……」
どんどん腕を掴む力が強くなり引っ張られてしまう。
どうにも出来ない状態だった。
そんなとき、
？「ちょっと」
目の前に現れたのは___
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：列 | 作成日時：2022年7月5日 4時
