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準備に抜かり無し ページ9

駆け上がった足には砂利で少し斬ったのか血が滲むがそんなの関係ない。

階段には血が滲む…それでも“音”を立てないように…そして辿り着いたビルの屋上。

そこには“コリンズ”と“スコッチ”ライさんがいる…

脈打つ五月蝿い自分の心臓を服越しに握る。

赤君がバーボンを説得しているから、彼が登ってこない…

じゃあ私はあの、スコッチが握る“爆弾(拳銃)”を吹っ飛ばせばいいんだな?

最速に、真っ直ぐに出した答えだ。

シリンダーを掴み、二言程話したライさんの背を見上げ、私は姿を表す。

振り向き驚くライさん…そして私の姿を確認して驚く二人…そんな“三人”の表情を気にする事無く、私は“索発射銃(命綱)”をスコッチの手に握られている腕にうち放つ

巻き上げた緑川さんの腕を踏ん張るように引き、反対側の腰に隠していたワルサーP38(改造型モデルガン)でその手に持たれたままの拳銃に標準は間違えない。

シミレーションもばっちりだ…

勿論モデルガンの弾は“人の命を奪う薬莢のある鉛玉”なんかじゃない。

『私は…“ハンターの協力者”だ…!』




─────バンッ─────


:side赤

「!スコッチ、コリンズ…どけハンター!!!」

「…あぁ、いけよバーボン。もう決着は付いたはずだ…(これが合図で、構わないのか…?)」

A…?

見上げた先の屋上で、今は無事でいて欲しい幼馴染達を見上げる事しか、俺には出来ない…



:side黄

警察学校時代、首席のAは着眼点が何時も違った様に思う…

例えば、射撃場では教官に頼んで、薬莢入の鉛玉じゃなくて“鋼玉”…パチ屋で使われる様な精密ボールで射撃は出来ないのかきいてたし、モデルガン改造して、それで射撃してた時もあった…

白や青、私ですらその意図が分からなかった…

でも、今…

やっと分かったよA

それは…

人の命を決して奪わない武器…

『…私は、“ハンター”の協力者だ!』

撃ち落とした拳銃(ソレ)は、今しがた…上司の諸伏さんの命を脅かしたモノ…。

カランッと虚しく音を立て、屋上からも姿を消した…

「Aちゃ…『黄ちゃん…よかった…!』な、なんでいるの?それに、ハンターって?なんで?」

『ハンターっていうのは、コードネーム…ライさんがよく知ってる人の、協力者よ…』

それに、今…特に緑川さん何しようとしたんです?



初めてかもしれない…こんなに怒った、けど何処か悲しそうなAの声は…

私なら手を差し伸べるよ。→←協力者である前に…



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瑠衣(プロフ) - とても面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2020年4月16日 20時) (レス) id: 44c29d146e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:喜怒哀楽は見切り発車 | 作成日時:2019年11月15日 16時

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