EP52 ページ3
黒子母「いつか渡そうって思ってたのよね
先延ばししてたら…渡せなくなっちゃった
けどAちゃんに渡せるなら撮って良かったわ」
黒「もう一度出掛けてきます」
黒子母「今から?」
黒「写真立てがもう一つ必要になりましたからニコ」
黒子母「いってらっしゃいニコ」
精神状態で延期になるかもですが
Aの退院日程が決まりました
それに向けて大きな仕事をしなければです
黒子母「さあ物置部屋を片付けましょ」
ボクの隣の部屋をAの部屋にする仕事
それも…彼女が元々住んでいた部屋の再現を
黒子母「Aちゃんと相談して
あの家は…ゆくゆく売る事にしたわ
だからウチが本当の我が家になるの
慣れない環境に戸惑うだろうから
せめて…部屋だけは再現したいの」
母さんの発案でした
父さんも賛同してくれてAの部屋から
荷物を運び出しました
間取りは同じなので思いの外手こずりませんでしたが
黒子母「問題は壁紙よ」
黒「?柄は分かってるんですから
買いに行けばいいのでは?」
黒子母「壁紙って流行り廃りがあって
毎年リニューアルしてるのよ
だからこの時の柄を探すのは…至難の業よ」
そうだったんですね知らなかったです
黒子母「片っ端から連絡してみるわ
Aちゃんが暮らす部屋ですもの
絶対気に入って貰わなきゃ!」
退院は間も無くです
ようやく壁紙を見つけ貼り付け終えたのは
Aの退院前日でした
母さんが見つけてくれた写真を飾り
これで完成ですニコ
Aの怪我は外見は完治しましたが…
心の傷はまだ癒えぬままです
それでも気丈に振る舞いながら車から降りる
彼女を見て支えたい気持ちが強くなりました
照れながらも我が家に入り新しい部屋に案内しました
部屋を見てキミは…涙を流しました
帰ってきたんですよキミは
ボクらが出来る限りを尽くしたキミの部屋に
母さんが用意してくれた写真立てを渡すと
貴「!!テツ君コレ!?」
とても驚いた顔をしてくれました
家族画描けなくて辛かったですよね…
ボクらも本当の家族になりますが
寂しくなったら…この写真を見て下さい
母さんの所に行ってしまったので
ボクはもう1つのプレゼントの準備をします
桃井さんから貰った写真の赤司君は…
キミが恋に落ちた彼ですよ
とてもいい笑顔です
今では…こんな笑顔見れません…
戻ってくるのを待ってるとパタンと
扉の閉まる音が聞こえました
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あーちゃん - すごく面白かったです!頑張ってください (11月23日 7時) (レス) @page14 id: 332a7826dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 続き気になります (2023年4月24日 21時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mipon | 作成日時:2022年6月20日 22時