深紅の君に…10

赤司54 ページ6

彼は現れない

この先ずっと僕が存在する

そして君は永遠に僕の恋人だ

君は僕を愛してればいいんだ

それと君にも忠告をする

僕が居ない所であのメンバーと話すのを禁止する

僕はずっと彼らが君に好意を抱いているのが許せなかった

それなのにアイツが甘やかしていた

だから大輝は君を抱きしめていた

ありえないだろ！僕の君なのにっ！

腑が煮え返った…が今回は許したんだよ？

僕の気持ち…分かるな？

理解してくれて嬉しいよ

言えば分かる子だからね君は

もちろんテツヤとも距離を置いて欲しいが…

同居人だから難しいようだね

極力2人きりにならなければ譲歩しよう

明日からは僕が迎えに行くから一緒に登校しよう

…僕の彼女は物分かりが早くて助かるよ

彼女の美しい手を取り愛を込めて握った

誰にも君を渡さない

それから彼女は僕の言う通りに生活をしてくれた

一緒に登校し彼らとの非会話

僕の機嫌を崩す事などなかった…最初だけは

事故の後遺症のせいか彼女の登校日数が激減した

何度も登校を促したが謝罪のメールが入る

週に1度登校すればいい程になり

再び苛立ちが全身を駆け巡った

春休みに入り部活に専念する時間が増えた

もっと僕の理想の部にする為に時間は惜しい

彼女の事は鷺沼に見張らせた

ほとんど家から出ないようだが絵を描きに

外出はするようだ

引き続き監視を任せ報告を受けていた

部活終了後テツヤに声をかけられた

黒「赤司君…君は…変わってしまいましたね」

変わった？それは違う

アイツと入れ替わっただけだ

持論を述べると

黒「勝つ事以上に…大事な事は…ない…んですか？」

ある訳ない

理念は何も変わっていないんだ

部を辞めたいのならば止めはしない

あとはお前次第だ

テツヤは納得したのか帝光のシックスマンとして

変わらず働いた

回数は減ったがな

今の僕らにとってテツヤが居なくとも負ける事はない

勝ち方が圧倒的だろ？

春休みが過ぎ3年へと進級した

始業式は出席するらしく久しぶりに彼女と登校した

最後に会った時より顔色がいい

春休みに英気を養ったようだ

いい新学期が迎えられそうだね

…話し方…変だよ？いつものようにしてニコ

春休み中は寂しい思いをさせたね

これから毎日登校してランチも一緒に取ろう

2人でクラス分けを見ると

ハァ…またクラスが違った

終業式後に先生方へ頼んだんだが

受け入れて貰えなかったか

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