深紅の君に…10

EP272 ページ23

貴「数学見ようか？」

火「…いやいい

Aは絵に集中しろよ

オマエの絵見せてくれよ」

貴「うん！」

黒「そうですよ

火神君はボクだけで充分です

…どうですか？描けましたか？」

貴「…うん

下絵だけどみんなの顔描けたニコ」

黒・火「！！良かったですね！/良かったじゃねーか！」

貴「ありがとうニコ

ただね…ある人物で手が止まって…」

火「は？だ、誰だよ？(まさかオレとか汗？)」

貴「私」

火「何だよ！簡単じゃねーか！鏡見りゃ描けるだろ！

つーか毎日鏡見てんだから余裕で描けるだろ」

貴「鏡に映った顔なら描けるよ！

けど…あの時の笑顔を描きたいの！

みんなで笑い合った時を…」

火「んな事言ってもな…

まだあの写真貰えてねーし…」

黒「用意出来るかもしれません」

火・貴「は？/え？」

黒「待って貰えますか？

…もしもし黒子です

この間はどうも

あの…ボク達の優勝記念の写真撮ってませんか？

……

Aが見たいそうなので送って貰えますか？

はい。お願いします」

テツ君は電話を切り

黒「Aの携帯に送ってくれるようです」

♪"〜

【桃井さつき】

貴「！！さつき！？」

黒「はい。彼女なら持ってるかなと思いまして

遠目ですが彼女も撮ってたみたいです」

桃『新年早々テツ君から電話貰えて嬉しい♡

Aのおかげだよ♡』

添付された写真を見ると

貴「あ」

火「ん？あー…少し遠目だけどなんとなく分かるな」

貴「ううん…充分だよ」

…思い出した…この顔だ

貴「テツ君ありがとう！またお礼させて！」

自室へ急いで戻った

黒「お礼…何して貰いましょう」

火「！！？な、何して貰うんだ？」

黒「…さあ？休憩終わりましょうか」

火「(気になるじゃねーか！)」

のっぺらぼうの私に描き込む

涙の跡があるけどめいっぱい…笑った

　コンコン

黒「A。火神君帰りますね」

貴「……」

火「Aまたな」

黒「すみません集中し過ぎてます

こういう時はそっとしておきましょう」

火「ああ(楽しみにしてるぜA」

冬休み最終日を迎えた夕方

貴「でき…た」

出来上がった絵は…みんなの笑顔がそのまま映し出されていた

みんな喜ぶといいな

お風呂に入ると一気に疲れが押し寄せて

倒れ込むように寝た

黒「Aご飯が出来…寝てますね」

出来上がった絵に背を向けた

黒「ボクだけフライングは良くないですよね

みんなで見たいですニコ

おやすみなさい」

Aに毛布をかけて部屋を出た

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