EP35 ページ37
その後も決勝リーグはストレートで勝ち、私達桐皇学園は無事にインターハイ出場に駒を進めた。
大輝は試合には出るけど、ミーティングは出ず代わりに私が聞いた内容を後日大輝に話している。
インターハイまで10日を切ったのに大輝は前のように練習を休む回数が増えて来た。
大輝と一緒にいる部活時間は減ったが、お昼は毎日一緒にいるようになった。
私が作ったお弁当を大輝に少し分けたり、朝の時間に余裕がある時は大輝の分まで作って持って行く。
作ったお弁当を大輝はうまいつ！！って食べてる姿を見るとまた作ってこようと思う。
お弁当後、一度だけ午後も一緒にいないか？と誘われた事があった。
期末試験前だからさすがにね…と断ってからは誘ってこなくなった。
大輝なりに気を遣ってくれているようだ。
部活も今日から試験前という事で練習休止になる。私もしっかり復習して明日からの期末試験に備えなきゃ！
そんな事を考えてたら自分のマンションにいつの間にか到着していた。
大我と初めて会ったエントランスを過ぎエレベーターに乗った。
あの試合以来、大我と会っていない。もちろん連絡も。
大我、足治ったのかな？
心配だけど対戦した相手校の私が心配して連絡するのは気に障ると思い控えている。
ガチャッ。
あれ？玄関の鍵が開いてる。
母「お帰りー」
貴「お母さん！
そっか今日は夜勤から帰ってくる日だったね」
母「そうよ。いつも家の事任せちゃって悪いわね。
Aがいるから私も仕事頑張ってこなせてるわ」
貴「お母さんが働いてくれなかったら桐皇には行けなかったもん。
何か手伝うことある？」
母「とくにないわ。明日から期末試験でしょ？
ご飯できたら呼びに行くわ」
貴「うん！分かった。じゃあ部屋にいるね」
実は私、特待生で桐皇に通っている。
桐皇は私立なので普通に入学すると私達親子にとって学費を払うと結構大変。
なので、中学の時に特待生で学費免除になる高校を担任に何校かピックアップして貰った。
桐皇に来た理由は他にもあるけど特待生制度がある事が決め手になった。
桐皇の特待生制度の条件としては
成績を10番以内に維持したまま３年間過ごせば学費全額免除。
30番以内であれば半額免除だ。
私は中間では4番だったので、期末試験は順位を維持するか上位を目指す予定。
なんとか、お母さんの負担を減らしたい。
今日はお母さんに甘えて自分の勉強に専念しようっと
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作者名：ochapy | 作成日時：2017年9月14日 22時
