作り笑顔が下手な君【原神】【放浪者】

六話 ページ6

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『私の私有地だって分からない人が多いから困ったものだよ

だから、皆に伝えて欲しいんだ』

「お易い御用だぞ！な？旅人！」

「うん」







全く...こんな茶番、早く終わらせたい
こんな事で時間を過ごした事に嫌気がさす







『旅人は冒険者なのよね？』

「そうだけど...」









『ふむふむ...じゃあ、私も貴方の旅について行こうかな』









彼女はいつものように
顔色変えずにそう言った












「お前...正気か？それとも本物のバカなのかい？」

『だから馬鹿じゃないって。


私は本気だよ』











「えっと...その...理由を聞いてもいいか？」











『いつもと違う事をしてみたいの。

毎日に飽きちゃってね。ここは友人にあげるつもりだし、
他に行くところもないしね。




それに私、結構強いのよ？』













彼女はポケットから神の目を取り出した





水元素の神の目だ









彼女の瞳と同じ色
















「じゃあ戦えるのか！？」

『もちろん。水を剣や盾に具現化したり
あなた達が傷を負ったら、私が回復してあげたりできるのよ

だから、足でまといにはならないはず。むしろ、戦いやすくなるはずだよ。

ね？悪くない話でしょ？』








旅人は少し考えてから、彼らと同行する事を許可した

ふん。お互いに群がるなんて、いかにも人間だ



ま、僕は人とつるまなくとも強いし、
そもそもこいつらとはここでさよなら『ほーちゃん、これからよろしくね』



「だからその呼び方辞めてくれるかな？」

『やだ』

「巫山戯るな。


僕はご一緒に冒険はしないよ。ここでさよならだ」











人と戯れるのは好きじゃない











『え？...そう、なの...。ほーちゃんと一緒だったら
嬉しいのに...残念』











...ふん







「そう思うなら少しは表情に出してみたら？

「どうしても貴方と一緒が良いです」って泣きながらお願いしてみてよ


そしたら考えてあげなくもないけど？」










ちょっとした悪戯心だった


こいつが笑えないなら、他の表情も死んでいるはず

できっこない。そう思ってからかった






それなのに、






どうして君は、悲しむ顔は出来るんだい？

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