【Fate/Promise】 (ページ19)

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Reason ページ19

「Repent,Repent,Repent…Before you forgive my sins＿＿.」

懺悔の言葉を繰り返しながら、これからどうすればいいか考えていた。答えは一つしか無かった。でも成功するのか。
そもそも何故、自分の事が邪魔だったのだろう。アーチャーの願いに邪魔だったのか、それとも。

いや、無い。憶測はときに自分を裏切る。止めよう。
また、一人だ。夜だ。何も無い。無くなった。温かさでさえも、裏切ったかのように消えた。アーチャーが、去った。

「……行こう。」

自分に言い聞かせ、その場を立つ。講堂は、やけに悲しく感じられた。
アルラーナに貰った短剣を握る。仄かに甘い香りが漂う。
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行く道の途中で、年若い少女が佇んでいた。凛としていて、でも誰でも受け入れるような寛容さを感じる。歳は……同い年くらいだろうか。

「君、もう夜遅いよ。家に帰らないのかな。」

「変な事を、聴くのね…」

小鳥のさえずりの様な声。暗がりでぼんやり見えるその姿は若干幼い。
黒いショートパンツに白い花の装飾が施されたキャミソール、若葉をモチーフにしたミニポンチョを羽織っている。
星のように煌めく銀髪を青いリボンでポニーテールにして留め、夜空の色をした目が少し儚く瞬く。

「あなたは…最初の脱落者、かしら」

「まさか。今から肝心のサーヴァントを取り返しに行くのさ」

「まぁ、呆れた……。魔術師の活動が活発になる夜にサーヴァントを連れず、ましてやサーヴァントを取り返しに行くなんて」

「君は無謀だと思うかい」

「そうね……無謀といえば無謀かもしれない。だけど、あなたにはそのサーヴァントが余程大切だと見たわ……」

「おや、何故分かるんだい。」

「だって、あなたがサーヴァントを召喚してからずっと…あなたを見ていたもの。何せその赤髪、嫌という程、目立つんだから……」

頬が引き攣る。この少女は、自分がルーディンオーズに出て何をしてきたか、アーチャーがどんな容姿の者なのか分かっているのだ。既に腹を見せている相手にこれ以上弱味は見せられない。

武器に手を置く。すると、少女はよく分からないという風に首を傾げた。

「あなたが戦ったところで、こちらにはサーヴァントがいるんだもの………まさか、それが分からない程馬鹿ではないでしょうに…」

少女が右腕を横に垂直に挙げると、正面に赤い髪を三つ編みにした中華風の男が、自分の倍はある槍を肩にかけて霊体化を解いた。