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赤side
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「Mr. and Mrs. Shigeoka, your room is Suite 16 on the 12th floor.」
『Thank you.』
ルームキーをもらってからも、エレベーターに乗ってからも、
ずーーっとニヤニヤ。
Aはあんま気にしてへん様子やけど、誕生日に籍入れてから名前を呼ばれるたびに俺は思わずにやけてしまう。
重岡さん。
重岡Aさん。
「はい」って笑顔で答えるAの姿を見れば、
やっと正式に俺のもんになったと実感する。
『うわ〜!景色綺麗!』
部屋の中に入ると、思っとったより大きいからびっくり。
窓の外には海が見えるし、ベランダまである。
…さすがお父さん。娘のためならこんなでっかいスイートルームを貸してくれる。
『ねぇ、海行こうよ!ここプライベートビーチがあるんだって!』
空港から出た途端暑さで死にそうになっとったAはホテルに着いてからテンションがぐんぐん上がってく。
「まだ夕方やし、晩飯食う前に海行くか?」
『うん!着替えてくるからちょっと待ってて!』
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「…なにそれ。」
『ん?なにが?』
「いや、めっちゃ露出度高いやん。」
『だって暑いもん。大毅も半ズボンに着替えてるじゃん。』
「まぁ、別にええけど…」
『大丈夫、どうせ誰も私のことなんか見向きしないし。早くいこ?ここのディナー19時から始まるんだって。』
そんな会話をしたのもたった15分前。
白のショートパンツの上にデニムシャツなんか着てめっちゃ足出しとることにも構わず、
今は砂浜をいつもの笑顔で歩く。
……さっきから誰かを通り過ぎるたびに、男たちが振り返る。
何が「どうせ誰も私のことなんか見向きしない」や。
バッリバリ見られとるやんけ。
自分がかわいいってこと自覚せぇ。
『大毅?』
「え、ん?何?」
『いや、大丈夫かなって。ぼーっとしてたから。』
「大丈夫大丈夫。」
『やっぱ疲れてる?飛行機長かったもんね。』
「ずっと寝とったし大丈夫やって。」
でもそんなこと言えへんし、ただぐっと自分の中しまっておく。
『明日どこ行く?ダイヤモンドヘッド登る?』
「神ちゃんがカメハメハ大王像と写真撮ってきてって言っとった。」
『それもいいね!』
何も言えへんけど、やっぱ俺のって見せつけたいからぎゅっと手をつなぐ。
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鳥(プロフ) - 虹と嵐さん» 更新はちょっと遅くなるかもしれませんが、二人の未来の話、書きます!本編を最後まで読んでくださって本当にありがとうございました! (2018年3月25日 8時) (レス) id: 793a413963 (このIDを非表示/違反報告)
鳥(プロフ) - 七橋にさん» コメントありがとうございます!新婚旅行や二人の未来の話を書く予定です!楽しみにしてください! (2018年3月25日 8時) (レス) id: 793a413963 (このIDを非表示/違反報告)
鳥(プロフ) - ペン太郎さん» 感動したなんて、嬉しい言葉ありがとうございます!しげこたですね…いろいろとアイディアが浮かんできました。近頃新作出すかもしれないので楽しみにしてください。 (2018年3月25日 8時) (レス) id: 793a413963 (このIDを非表示/違反報告)
虹と嵐 - とても面白くて、最後はお父さんが認めてくれてよかった〜と思いました!もしよければその後を見てみたいと思いました!! (2018年3月23日 22時) (レス) id: f64e7eafe7 (このIDを非表示/違反報告)
七橋に - 結婚したその後の話がみたいです! (2018年3月21日 15時) (レス) id: 391a8c7176 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳥 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kawaieri612
作成日時:2018年2月19日 21時