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『あ、あのね?』



「何?」



『いや、その、一応言っとくけどね。』



「うん。何?」



『わ、私のお父さんね、ちょっと…あれなの。』



「社長さんなんやろ?知っとるで。」



『まぁ、それもそうだけど、それだけじゃなくって。』



「他になんかあんの?」



『私のお父さん…結構な過保護なの。』



「わかっとるって。ずっと前にも教えてくれたやん、お父さんとお母さんのこと。」



『でもね?あの人、彼氏とか全然許してくれなかったし、会っても何言われるかわからないからさ。』



「大丈夫やって。ちゃんとお父さんに娘さんのことを幸せにするって俺が証明したる。俺のトーク力なめんなよ。仕事の取引先でどんな堅苦しいじいさんでも打ち解けたエース重岡大毅やで?」








おもわず笑ってしまった。







『うわ。エース重岡大毅のところまで良かったのに〜。』



「なんやそれ。事実やからしゃーないやん。」



『そういうところ。笑』



「好きなんやろ?なぁ?そういうところが好きなんやろ?」






そのニヤニヤした顔、ちょっとムカつくな。
少しだけやり返してやろ。






『…ん。私を安心させてくれるところ、結構好き。』



「……」



『ふふ。めちゃくちゃ照れてるじゃん。』



「おい、調子のんな!」



『どっちがだよ。』



「もう知らん。照れてへんし。」



『そんな赤い顔で言われたら信じれませーん。』





そっぽを向いてる大毅の顔を前から覗き込んだら、
彼はさらにトマト色へと変化してった。


勝ったと思って余裕に笑っていた私が気に食わなかったのか、
大毅はパッと真剣な表情になって、一気に顔を近づけてきた。




『、ん。』



急に触れた唇。
短かったけど、それだけでもブワッと熱くなる私。



大毅もまだ若干トマトっぽいが、
今度はそっちが余裕な顔で「ごちそうさま」と言い、
自分の食器をキッチンへと運んで消えた。






そのまま置いてかれたキョトンとしてる私は



やっぱり彼には勝てません。














今日大毅は私の部屋に泊まっていく。
一緒にベッドへ入り、明日朝が早いから寝ようとしていた時、彼が言った。




「本当に大丈夫やから。早よAと結婚したいからさ、お父さんに連絡しといてな。」


『…うん。やっとく。』





その素敵な笑顔を見るとさっきの不安が嘘だったようにパッと消え、

本当に大丈夫だと思えた。

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(プロフ) - 華緑さん» 華緑さん、コメントありがとうございます!面白いという感想をいただくとすごく嬉しくなりますし、パワーをもらいます!更新頑張るのでこれからもよろしくお願いします。 (2018年2月14日 5時) (レス) id: 5116593df8 (このIDを非表示/違反報告)
華緑 - 今日初めて読ませていただいて、めちゃくちゃ面白かったです!これからも更新楽しみにしています! (2018年2月14日 0時) (レス) id: d61c4e1111 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - むにょさん» むにょさん、コメントありがとうございます!面白いと感じてもらって嬉しいです!このお話はもうちょっと続くと思うので、最後まで楽しんで読んでください!これからも更新頑張ります! (2018年2月5日 14時) (レス) id: 5116593df8 (このIDを非表示/違反報告)
むにょ(プロフ) - 今日、初めて読んだのですがとても面白いです!これからの更新楽しみにしています!! (2018年2月5日 13時) (レス) id: f982238095 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ルルモさん» ルルもさん、コメントありがとうございます!占ツクでは結婚にたどり着く小説が多いですが、その前の父親へのご挨拶などあまりないですよね。そう考えてたら、真っ先に過保護な淳太くんパパを思いつきました。笑 これからもよろしくお願いします! (2018年1月29日 20時) (レス) id: 3e3ec56362 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kawaieri612  
作成日時:2018年1月20日 3時

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