Cigarette love 08 (ページ46)

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ツアー前日その１。ページ46

朝一番でチャンミンも到着し、
リハーサルが始まった。

私は、リハーサルを見学出来ると言うので
午後からユノ達と合流することにし、
午前中は千代を迎えに空港まで行き
その足でライブ会場へ。

ライブは明日からだというのに
リハーサルの音漏れや出待ち目的の
ファンらしき人達が結構いる。

私達は千代が東京から持ってきてくれた
大量の差し入れを手に関係者入口へ向かう。

こういう場合はコソコソするよりも
堂々としていた方が怪しまれないから
スタッフ証を首から下げ
出待ちのファンの横を通り過ぎる。

差し入れをスタッフさんに渡し
ユノ達の楽屋に向へ。

「失礼しまーす」

「千代、お疲れ様」とチャンミン。

「お昼だから皆で食堂に食べに行こうよ」と
ユノに誘われて４人で食堂へ向かう。

ライブ会場ではスタッフさん達とは別に
食事をするアーティストが多いと聞くけど
彼等は同じ仲間だからといつも
スタッフさん達に交じって食事をするらしい。

「わぁ～おいしそう！」

「美味しそうじゃなくて美味しいんですよ」と
大量の食事を取るチャンミン。

「いただきまーす！」

４人で席に着き食べ始める。

「って、いうか私達がユノ達と食事してて
大丈夫なの？」

「いつも、色んなスタッフと食べてるから
今日もそうだと思ってるよ。」

楽しく食事をしていると、
時松さんが血相を変えてこちらにやってきた。

「川原さん、大野さん、
急いで控室へ移動してください！」

「なんで？」とユノ。

時松さんは私達にだけ聞こえるように
「Ｋが来てるんです！」と言う。

「は？どう言う事ですか？」と
チャンミンが眉を歪める。

「私も良く分からないですが、
どやらＫが今回のライブの
関係者の知り合いらしいです。」

「え？なにそれ？」とユノも険しい表情になる

「つまり、コネを使ってリハを見に来たと？」と
私が聞くと
「そういう事になります。
ですから、ここでお２人と
鉢合わせするのはまずいです。」と時松さん。

ユノは「A、これ着て、フードも被って！」と
自分が着ていたパーカーを私に着せて
フードも深く被せた。

「千代もですよ」とチャンミンも同じ様に
パーカーを脱ぎフードを被せる。

私と千代は時松さんに案内で空いている控室へ移動した。

「迎えに来るまで絶対にここから出ない事！」

時松さんはそう言い残して何処かへ行ってしまった。