Cigarette love 07

演技成功？ ページ28

固まる私を時松さんは抱きしめ
「本当にすいません」と言い、
その後は２人で手を繋いで
マンションまで帰った。

自宅に着き玄関を開けると千代が待っていて、
私が「ただいま」と言おうとすると
”喋っちゃダメ！”と
言う１枚の紙を私達に見せた。

続けて
”２人の何処かに盗聴器！”と紙を出す。

千代はタブレット片手にイヤフォンをしていて
私達にタブレットを見せる。

そこにはLIVEの文字が点滅している
ストリーミング画面。

YCLPで放送しているようだ。

すると時松さんは無言で頷いて
「A、
疲れたよ〜コーヒー入れて〜」と喋り始めたので
「うん、和道さんは座ってて、
部屋に荷物置いてくるね〜」と
私は自分の部屋に荷物を置き、
着替えも済ませる。

こうすれば私に盗聴器が仕掛けてあれば
盗聴器は私の部屋に置かれ、
リビングでの会話は聞こえなくなる。

リビングに行くと千代が
”時松さんに盗聴器”とメモ。

私はコーヒーを入れ時松さんと
雑談をした後、
頃合いをみて「和道さんお風呂どうぞ」と勧める。

「じゃぁ、遠慮なく」と
時松さんはバスルームに向かった

「はい、着替え」と
私はユノのスウェットを渡す。

時松さんが着替えて戻ってくると
”時松さんの鞄で確定”とメモを出す千代。

「Aも入ってきなよ、
俺はちょっと仕事するし」と
私と千代を鞄から遠ざける時松さん。

「うん、じゃぁ入ってくるね」と
私達は千代の部屋に移動した。

部屋に入ると
「本当にヤバイよ！」と千代
「帰り道の会話は大丈夫だったかな？」

「大丈夫、２人が恋人だと信じ切ってるよ」

「それなら良かった。って全然良くないよ！
盗聴器って！」

暫くすると
「盗聴器発見しました。
まだ、聞こえてますか？」と
時松さんが部屋にやって来た。

千代が確認すると音はもう聞こえず、
チャットでは
「思いのほか早く見つかってしまいました！」
「次回はメガネに職場で仕掛けます」と
書き込みがあった。

「また盗聴器付けられるの？」と
私は半泣きになる。

「とりあえずリビングに行こう
盗聴器はどこに？」と千代。

時松さんは水の入った
グラスの中に沈む小さな機械を私達に見せた。

「ここまですれば大丈夫だと思います」

それを見て
「もう、やだ・・・」と私は床にへたり込んだ。

精神的ダメージ。→←実況チャット。

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