Cigarette love (ページ20)

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２つのコーヒー。　（YN ページ20

例の場所に彼女はいた。

先週と同じでベンチでタバコを吸っている。

彼女と目が合うと
「こんにちは、また会えるとは
思ってませんでしたよ」とAさん。

俺は「また今度って、言いましたよね？」と答えると
「今日は誰か御一緒ですか？」とAさん。
「何でですか？１人ですよ？」と聞き返すと
「コーヒーを２つ持ってるから、
誰か来るのかなって思って」と言うので
俺は彼女にコーヒーを差し出し
「１人で飲むより
２人の方がおいしいですから」と言うと
「でも、この前もご馳走になったし」と戸惑ってる。

「１人で飲むの寂しいから
飲んでくれると嬉しいです。」ともう一度差し出すと、
はにかみながら受け取ってくれた。

俺が東方神起な事や宮野さんと
息子さんの話をしていると彼女のスマホが鳴り
彼女は俺に断りを入れ携帯を操作する。
内容は分からないが彼女の表情が険しくなる。
楽しい内容ではないようだ。

それが気になった俺は思い切って聞いてみた。

「何かありましたか？」と。

すると同僚の人と食事の約束をしているけど
宮野さんのお子さんが熱を出したらしく
待ち合わせが遅れるらしいと教えてくれた。

「大丈夫ですか？」と聞くと、
「大丈夫ですよ」と保育園のルールを教えてくれた。

Aさんを心配して聞いたのだけど
宮野さんのお子さんを心配していると勘違いされた。
俺の日本語おかしかったかな・・・

「そうですか、可哀想ですね
早く良くなるといいな」と俺が言うと
「ユノさんは優しいですね」と
Aさんは微笑んだ。

お迎え早く来れればいいのにな。

そう思ったところで
宮野さんも収録が終わっている事を思い出し
「そうだ！」と思わず叫んでしまった。

「どうしました？」と驚いた顔の彼女。

「今日はもう収録が終わったので
宮野さんお迎え行けますよきっと！」
早速俺は宮野さんに電話を掛けた。

電話に出た宮野にさんに説明するけど
いまいいち伝わらない。
「とりあえず先生に代わってもらますか？」と
宮野さんに言われて彼女にスマホを渡す。

暫く会話をした後、
「お忙しいところすいません
宜しくお願いします」と彼女は電話を切った。

「宮野さんどうでしたか？」と聞くと
「おかげさまでパパがお迎えに来てくれるそうです」と
教えてくれてAさんは
「ありがとうございました」と嬉しそうだった。