Cigarette love (ページ18)

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また今度。ページ18

階段を昇って来たのは
"また今度"と言っていたユノさんで
「こんにちはまた逢えましたね」と
私を見つけて彼は微笑む。

「こんにちは、
また会えるとは思ってませんでしたよ」と私が言うと
「また今度って僕、言いましたよね？」と
言いながら首をかしげる彼。

破壊的なかっこよさだ。
これはファンが沢山いるわけだ(笑
苦笑いする私を見てさらに首をかしげる。

「どうしました？僕なんか変ですか？」

「いえいえ、そんなことないですよ！」

彼はコーヒーを２つ持って来ていた。

それを見て私が
「今日は誰か御一緒ですか？」と聞くと
「何でですか？１人ですよ？」とユノさん。
「コーヒーを２つ持ってるから
誰か来るのかなって思って」と言うと
「はい、どうぞ！」とコーヒーを私に差し出した。

驚く私に
「１人で飲むより
２人の方がおいしいですから」と彼。

「でもこの前もご馳走になったし・・・」と
戸惑っていると
「僕が１人で飲むの寂しいから
飲んでくれると嬉しいです」と笑顔で差し出す。

彼の笑顔に勝てる人はいるのだろうか・・・

自分で買ってきたコーヒーは飲み終えていたし
「ありがとうございます」と素直にご馳走になった。

それから先週の様に他愛のない話しや
そうちゃん、そうちゃんパパの話で盛り上がっていると
私のスマホが鳴った。

ユノさんに断りを入れスマホを確認すると
鮎川先生からのメッセージで
”ランチ、
あと４０分くらい待ってもらって大丈夫？”と
書いてあったので”何かありました？”と折り返すと
”そうちゃんが熱でちゃったから
連絡してお迎え待ち”と返事が来た。

”分かりました。
お疲れ様です待ってます”と返信して
スマホから視線を戻すと
「何かありましたか？」と心配そうなユノさん。

私は「同僚とお昼の予定なんですけど
そうちゃんが熱が出ちゃったみたいで
お迎えに来るまで待ってるから
遅れるって連絡でした」と説明した。

すると「大丈夫ですか？」とパパと知り合いだからだろうか
凄く心配そうな顔をするユノさん。

「大丈夫ですよ、ちょっと熱があるだけです。
保育園は少しでも熱が上がると預かれなくて
お迎えに来てもらうルールなんです」と言うと
「そうですか、可哀想ですね、
早く良くなるといいな」とユノさん。

すぐにそんな言葉が出てくるユノさんは
凄く優しい人だなと私は思った。