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その三十五 ページ38

潰そうと決めたからには、早く実弥さんに隠は必要無いと思わせることが大切だったから、私はより一層家事に磨きをかけた……けれど疲れているところを見せてはいけない、あくまでも余裕そうな表情で、動作で。

 鬼は血肉さえあれば半永久的に動き続けることが出来る。ましてや私の中に巡っている血は無惨様から与えられたものが大半を占めているし、実弥さんの血なんて一滴あれば一週間は動き続けれるほどに満腹感あるし、栄養もたっぷりなの。欲を言えば、実弥さんのお肉が欲しいところだけどね。




 「実弥さん、私お買い物に行ってくるわ。」

 「大丈夫か?」

 「ええ、実弥さんのお陰でお腹は一杯だし、沢山人が居てもどうともならないわ。」

 「分かった、気を付けてな。」




 太陽がジリジリと照り付ける午後でも買い物に行ったり、洗濯日和の日に笑顔で洗濯物を干したり、日当たりが良い部屋を鼻歌歌いながら掃除したり……とにかく私は頑張ったわ。
 例え実弥さんが見てようがなかろうが、これだけのことを私一人が全部やったんだと分かるように、あとはちょっとしたさあびすも入れてあげたわ。


 任務帰りで疲れてる実弥さんに手作りお萩を振る舞ってあげるの。勿論毎日は飽きられるからやらないわ、週一程度のご褒美、的な感覚でするのよ。
 隠の奴らはこんなことしないでしょ?あの人たちは“仕事”として実弥さんの身の回りのことをやってるんだもの、それ以外のことはしないし、多分出来ないんでしょうね。だから私が有利になる、だって何をしても良いんだもの、私は。


 え、不平等だって?
 だからなに?私が有利なんだから良いじゃない、いつだって可愛い私が優先されるの。それに、十分平等じゃない。だって実弥さんは“鬼”が大っっっっっ嫌いなのよ、平等通り越して私の方が不利かもしれないのよ。

 ……まぁ、私は可愛いからそれも意味無いんだけどね。



 私が実弥さんを気に入った時点で、実弥さんを手に入れるのは私って確定してるの。

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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時

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