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利「そうか。ごめんな?気づいてやれなくて。怖かっただろ?」
汐「傍にいたのに。本当にごめん。」
Aが話した内容はこう。
2週間ほど前から変な男にずっとつけられていて、朝起きるとポストに「おはよう。」とだけ書かれた手紙が入っていた。最初はそれだけで済んでたみたいなんやけど最近は店の前で待っていたり家の前で待っていたり。しまいには勝手に合鍵を作られて家の中に入られたりしていた。ということだった。
す「そいつに心当たりは?」
「ここで働きだしてからすぐに知り合ったお客さん。」
利「客か。」
「うん。」
汐「被害届出そう。」
利「そうだな。出そう。」
「ううん。私が我慢すればいいから被害届は出さない。」
汐「怖い目にあったのに?」
「私の態度に問題があったからこうなったんだよ。」
汐「A。」
「それに私にはすばるくんがいる。ちゃんと守ってくれる人がいるから。」
そう言って俺のほうを向いてニコッと笑う。
ほんまに可愛いなこいつ。
利「本当にいいんだな?」
「うん。」
利「わかった。
でも一人暮らしはもうダメだ。」
す「そこは大丈夫や。一緒に住む。俺の家でな。」
汐「いいの?仕事の関係とか。」
す「おう。マネージャーにも社長にも俺から話す。メンバーにもな。」
利「任せていいか?」
す「おん。バイトがない日は俺が仕事場へ連れていく。バイト終わりもできるだけ迎えにくるから。おれが無理やったらメンバーに来てもらうし。」
「わかった。」
利「いや。バイトはしばらく休め笑」
「でもお店…」
汐「大丈夫よ笑
落ち着くまですばるくんといなさい。」
そんな話をしていると客が来る。
「いらっしゃいま...せ」
そう言ったAの体がビクッと跳ね俺の手を握る。
こいつやな。
客「よぅA笑」
ニヤニヤしながらAに触ろうとする。
す「やめてもらっていいですか。」
客「お前誰?」
す「Aの彼氏です。」
客「男いたんだ。裏切り者!」
言いながら腕を振りかざす。
利「うちの大事なお客様に手を出されては困りますね笑」
そう言って客の腕を掴む。
客「俺、客だぞ。」
利「うちの店は他の人間に殴りかかろうとするやつなんざ客だと思っちゃいねぇんだよ。早いとこ消えろ笑
今後一切この子の前に顔出すんじゃねぇぞ。」
客「なんだよ!」
利「ありがとうございました笑」
汐「大丈夫?A。」
「大丈夫。すばるくんがいてくれたから笑」
す「ケガなくてよかったわ。」
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作者名:慧梨 | 作成日時:2018年5月18日 4時