44話 ページ44
「場地はチームにいれない。却下」
「戦力になるし、俺のいない東卍を知ってる
充分な理由じゃね?」
「私だって戦力になるしツテを使えば内部事情なんてすぐに知れる」
「もう場地が説得して。こいつの許可ないと入れないから」
一虎の後ろからじっと私を見つめてくる場地
トイレ行くって言ったのにまさか場地連れてくるとは…
連絡とりあってたなこいつら
「なんで俺はダメなんだよ」
「場地と一緒には戦えない。敵じゃないと困るわ」
「…マイキーを殺すんだろ?それくらい覚悟してる」
「そういうことじゃない」
一虎のこと抱えるのはもう場地の役目じゃない
「一虎には協力するよ。私が言いたいのは、」
私を庇っていなくなるなんて、全ての努力が無駄になる
一虎と同じ跡をつけてまで積み上げたんだ
「もっと簡単な話」
________場地が嫌いだからよ
目を開く場地にもう一度口を開く
私たちは一緒になったらダメなんだ
「東卍の壱番隊隊長、場地圭介は一宮Aが殺 す」
「本気で言ってんのか、それ」
「私があんたのこと好きって言ったことある?」
いつもの釣り上がった眉毛が困ったように垂れ下がる
ははっと八重歯を見せて笑った場地は確かになっと呟く
「ずっと勘違いしてたわ俺。いつかお前との未来があると思ってた」
「…未来なんてそう簡単に来ないわよ」
場地の初めて見る切ない顔にすとんと腰を下ろす
遠ざかっていく場地の背中に何度も手を伸ばしそうになって、ぐっと唇を噛んだ
「泣くくらいなら嘘つくなよ」
「…泣いてないもん」
好きってまだ言えてないのに
取り返しつかないことしちゃったな
「一虎がマイキーを狙うように、私も場地を狙う
だから協力してよね」
「ほんと昔と変わったよな、お前」
「お互い様でしょ」
背中貸してやるよ、と言われて一虎の後ろに乗る
バイクに乗ってるおかげで、風が涙を乾かしてくれるけど、涙が止まることはなかった
たぶん一虎は気付いてたと思う
それでも何も言わない優しさに、やっぱり一虎はまだ助かるんだと思うと嬉しかった
「一虎が泣きそうになったら、背中貸してあげる」
「ばーか俺が泣くことなんてねぇよ」
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餃子(プロフ) - 微生物さん» 了解しました!ご指摘は有り難い事なので言って頂けて嬉しかったです(^^)励みになりました!頑張ります! (2022年4月9日 12時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 早めの対応ありがとうございます!設定タグの方も「馬地」になってますので訂正お願いしたいです。何度もご指摘すみませんm(_ _)mこの作品結構好きなので今後も更新頑張って下さい (2022年4月7日 22時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
餃子(プロフ) - 微生物さん» うわ本当だ!ご指摘ありがとうございます、すぐになおします! (2022年4月7日 20時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 「馬地」ではなく「場地」ですよ (2022年4月6日 18時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:餃子 | 作成日時:2022年2月9日 14時