30話 ページ30
自分でこの道を選んだくせに、やけに私の顔を心配そうに覗き込むこいつに腹が立った
「A、約束守れなくてごめんな」
「守る気なんてなかったくせに」
「はは…唯一の後悔はやっぱお前だわ」
私の手に口付けをした後、震える手で私の頬を撫でると
いつものようににかっと笑った
「お前は1人じゃねぇから。…幸せになれよ」
なにそれ
散々振り回しといて幸せなんて願わないでよ
「場地さああああん！！」
千冬の声が響き渡り、場地が目を瞑ったことが知れ渡った
守れなかった、救えなかったと嘆く千冬に
一虎を本気で殺 そうとしているマイキー
こうなることは分かってたんだよ
分かってたからあんなに止めたのに
「これだから…場地が嫌いなんだよ…」
場地が生きていることで救われる人がいる
一虎、マイキー、私
優先順位なんかつけんなよ
いつまでも約束に囚われているのは私だけじゃないか
「くそｯ…なんで！！場地くんはこんなこと望んでねぇよ！！」
「武道。今回もまた失敗だから、」
「嫌だ！！場地くんに託されたんだ！！命かけて守ったものを無駄になんかできない！」
マイキーに立ちはだかる武道を止めに入ると振り解かれた
もうこの結末は決まっているのに、殴られても立ち上がる武道の目はやけに輝いてて嫌でも目が離せなくなった
「一虎君に負い目を感じて欲しくなかったから…！
マイキー君に許して欲しかったから！！
だからその決断をしたんだって何でわかんねぇんだよ！」
「武道…」
場地はいつも真っ直ぐで、でもちゃんと周囲に目を配っていて
結成前のことしか知らなかったけど、どうやらこの東卍には私以上に大切なものがたくさんあったんだと思った
私の約束よりもこのお守りを大切にしていた
前まで不服だったこの感情も、結成した話を聞くとなぜだかすとんと胸に落ちた
私が灰谷兄弟や黒龍と出会ったのと同じように、場地にも色々な出会いや出来事があったんだ
「(場地の守りたいものは一虎を含めた東卍に変わったんだね」
そこにつけいる隙ははなからなかったのかもしれない
「聞いてもいい？一虎」
全員が解散していく中、場地の手をとって一虎に問いかけた
「もし場地が生き返ったらどうする？」
「なんだそれ。とりあえず抱き締めてごめんとありがとうをたくさん言う以外ねぇよ」
「そっか…じゃあ次はちゃんと言ってやんなね」
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餃子(プロフ) - 微生物さん» 了解しました！ご指摘は有り難い事なので言って頂けて嬉しかったです(^^)励みになりました！頑張ります！ (2022年4月9日 12時) (
レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 早めの対応ありがとうございます！設定タグの方も「馬地」になってますので訂正お願いしたいです。何度もご指摘すみませんm(_ _)mこの作品結構好きなので今後も更新頑張って下さい (2022年4月7日 22時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
餃子(プロフ) - 微生物さん» うわ本当だ！ご指摘ありがとうございます、すぐになおします！ (2022年4月7日 20時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 「馬地」ではなく「場地」ですよ (2022年4月6日 18時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：餃子 | 作成日時：2022年2月9日 14時
