幼馴染が人妻好きだから私の愚行を許してくれ その2【桂小太郎】

番外編 桂強化月間その2 ページ23

そんなこんなで連れてこられたリビング…のドアの前。






目隠しと手錠を外され、身動きが取れるようになる。





｢何を企んでいる？｣




｢さぁな。それよりも早く入れよ。俺ぁ早くゲームしてぇんだ｣






相変わらずの物言いに呆れながらもドアを開ける。




その瞬間視界が真っ白になった。





｢だーいせいこーうー！！｣





｢何時もの貴公子ヅラはどっこいったね！｣





鼻にかかる甘ったるい香り。あぁ、パイ投げか。







｢貴様ら…なんでいきなり…｣





｢お前さぁ、今日何日か分かってっか？｣



｢小太郎の誕生日だよ｣







俺…の誕生日……木戸孝允の誕生日…





｢じゃあこのパイを拭ったら素敵な風景が待っているのか？｣




｢そうだね。拭って見ないとわかんないよ｣




｢じゃあヅラ、3.2.1で拭えよ｣






｢はい、さーん、にー、いーち｣





バァンバァンバァン




爆竹のように鳴るクラッカー。いや煩いぞまじで。





｢お前ら…｣





｢もう1つ最高のプレゼントあるよ｣






呆れている時にサラッと現れた物体。






ペタ、ペタ、と足音を立て、俺に近寄ってくる変な物体。






｢じゃーん！エリザベスさんです。可愛いでしょ？｣



ペンギンのようなオバQのようなでかい物体。




なんだこの生物…可愛いぞ…





｢有難く貰っておこう。俺が責任をもって世話をしよう｣






｢ふふ、喜んでもらってよかった。じゃあ改めて！｣






｢｢｢ヅラ、誕生日おめでとう｣｣｣






その言葉と同時にまた爆竹のような音がなり、俺の視界は真っ白になり、鼻には甘い匂いがまとわりついた。

第64話 焦がれ→←番外編 桂強化月間

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す