夢 ページ32
「と言うわけで、頼むわ、中也」
「あァ、今の手前じゃ彼奴に勝てねェと思ってたところだ。相手してやるよ」
“個性”の使い方はさておき、今はとりあえず体術を磨く。中也と目を合わせて5秒経つと、妾たちは一斉に地面を蹴った。妾たちは右足を振り上げ、お互いの足をぶつける。
「…い゛」
やはり、まだ、中也には敵わないようだ。素早く足を振り下ろすと、左足で中也の足元を蹴って体制を崩させ、グッと距離を詰めるが、さすがは元幹部様。咄嗟の反応速度が凄まじい。
「がハッ」
腹に強烈な蹴りが入り、地面に両膝と左手をつき、右手で腹を抑える。
「…クッ」
あまりの痛みで起き上がれない。中也は目を細めて妾を見下ろした。
「そんなんじゃ、彼奴には勝てねェ。それどころか、ヒーローにすらなれねェぞ！」
中也は妾の襟元を掴むと、再び妾を投げる。妾はグッと歯を食いしばると、何とか地面に着地し、中也を見据えた。
「加減のかの字もねェな…！！」
そう叫ぶと地面を蹴り、中也に向かって足振り上げ、中也の首の横に振り下ろし、真横に飛ばそうとするが、寸前で中也に足を掴まれた。
「遅ェぞ、まだだ！」
「気ィ抜くなよ…バカが！！」
中也の蹴りを辛うじて避けると、そのまま地面に手を着き、ほぼ逆立ちの状態で、中也の顎を右足の爪先で蹴った。
「…ハッ、やるじゃねェか、結菜！」
「クソが！！」
蹴る、殴る、投げるをお互い、ひたすらに繰り出す。中也はまだ余裕そうだが、妾はボロボロだ。
「中也、も、無理」
つか、腕と肋絶対折れてる。
「…やりすぎたな。つい熱くなっちまった、立てるか？」
「立てる」
ふらふらだが、立ち上がった妾を見て、中也はどこか安心したような顔をして奥の方に歩いていく。中也が姿を消して数分もしたら、妾は夢から覚める事になってる。
「また、明日もやってもらう」
そう呟いた妾は、あることに気づいた。
「あれ…ここで骨折れたってことは…」
夢から覚めても、折れてるんじゃ…？
「やらかした…っ！！」
学校に、連絡入れないと…。
・
・
・
「あいたたたっ！！」
目が覚めると、やはり、痛みがあった。
「おい妹、早よ起きて布団洗濯させてくれ」
「姉ちゃん、妾、肋折れた」
「は？」
なんの冗談だよと言うような顔をした姉ちゃんに、妾は夢の中であったことを話した。妾が夢の中で中也と会うっていることは、家族全員が知ってるから、問題ない。
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希望厨 - 面白いです。ですが、誤字脱字が目立ちます (2022年10月1日 22時) (
レス) id: 6452396e63 (このIDを非表示/違反報告)
村人C - いやもう…好きですよ… (2022年9月19日 22時) (レス) @page1 id: 1187f00563 (このIDを非表示/違反報告)
? り ん ね ＠ 輪 廻 転 生(プロフ) - ほまちゃん .ᐟ.ᐟ 小説書いてるんだね .ᐟ.ᐟ 応援するよ~~ .ᐟ.ᐟ (2022年9月10日 19時) (レス) id: cbcf5b3031 (このIDを非表示/違反報告)
穂 希(プロフ) - 百華夜さん» あ り が と う ご ざ い ま す .ᐟ.ᐟ 一 日 最 低 一 話 更 新 、頑 張 り ま す .ᐟ (2022年9月9日 19時) (レス) id: d3f11262a7 (このIDを非表示/違反報告)
百華夜 - 面白いですね！文ストのストーリーが過去とされているので読みやすく、文章もしっかりしていますね！更新頑張ってください！ (2022年9月9日 18時) (レス) @page31 id: a48955bec9 (このIDを非表示/違反報告)
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