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「あれだけ興奮してたら何するかわからない。話を合わせて冷静にさせて、治療薬を壊さないよう渡してもらうよ。それに…」

渚くんは私の前に膝をついて顔を覗き込むようにして見る

『渚、くん…』

「…これでも僕、怒ってるんだ

大切な友達を、これ以上傷つけさせない」

渚くんはそう言って階段を登って行った。皆彼の背中を不安げに見守るしかなかった

渚くんが登った後、鷹岡は階段を倒し誰も登れないようにした

「A…」

私を抱き抱えるカルマの顔が苦しげに歪む

『だいじょー、ぶ…死なない、よ』

「馬鹿野郎ッ無茶しすぎだ…」

『あはっごめんねぇ』

烏間先生がハンカチの上から更に出血部分を縛る

「これで一応止血は終わった。だが、早く治療しない事には変わりない…」

「渚…」

茅野ちゃんの不安いっぱいの声が響いた




痛みで意識が朦朧とする中、何とか意識を繋ぎ渚くんと鷹岡の話を聞こうとする。それでも良く聞こえず、気付けば渚くんが鷹岡に向かって土下座をしていた

「僕は、実力が無いから卑怯な手で奇襲しました。…ごめんなさい」

渚くんが鷹岡の言う事を言わされている…しかも頭に足を置かれながら。そんな事やる必要、ないのに…

本当は嫌だろうに、皆のためにそれをやる渚くんを皆は何も出来ない自分の無力感と怒りでグッと握る手に力を込めている

「ガキのくせに、生徒のくせに、先生に生意気な口を叩いてしまいすみませんでした

本当に…ごめんなさい」

「…よーし、やっと本心を言ったくれたな。父ちゃんはうれしいぞ。褒美にいい事を教えてやろう
あのウィルスで死んだ奴がどうなるか"スモッグ"の奴に画像を見せてもらったんだが笑えるぜ。全身デキモノだらけ、顔面がブドウみたいに腫れあがってな

見たいだろ?渚君」

「やッやめろーーーッ!!」

烏間先生が叫ぶも、空中で爆破された治療薬。鷹岡ははなから渡す気などさらさらなかったんだ

全員が絶望する中、鷹岡の笑う声が響き渡る

「あははははははは!!そう!!その顔が見たかった!!夏休みの観察日記にしたらどうだ?お友達の顔面がブドウみたいに化けていく様をよははははははは」

渚くんが一度こちらを、というより寺坂がいる方を見た

「安心しな。おまえにだけはウィルスを持ってない。なにせおまえは今から…」

鷹岡は悠々と話す中、渚くんが息を荒らげながら落ちていたナイフを拾った

「殺…してやる…」


ああ…いけない、それだけは……



鷹岡の時間 〜fin〜

next→叱咤の時間

・叱咤の時間→←・(少し流血注意)



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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業   
作品ジャンル:恋愛
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ヒビヤ(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます!!少しづつですが頑張って更新していきます!これからも応援よろしくお願いします!! (2022年9月26日 20時) (レス) id: e1dfed361c (このIDを非表示/違反報告)
みこ - めっちゃくちゃ面白くて一気読みしてしまいました!!更新頑張ってください! (2022年8月26日 3時) (レス) id: d95e95d542 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒビヤ | 作成日時:2022年8月7日 16時

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