涙で濡れた瞳 ページ39
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電車が止まったと思えば、
大きな目に涙を溜め下手くそな笑顔で駆け出して行ったA
きっと何か勘違いをしたのだろう。
必死に俺がいい、俺じゃなきゃ嫌だと伝えるAは
今すぐにでも俺のものにしてやりたいと思うほどに
愛おしくて、
洩れた溜息。
このままじゃ変な勘違いさせたままになっちまう
そう思い、急いでAの後を追う。
走って走って、周りの人目なんて気にせずにAを探す。
「 チッ、どこにいんだよ … っ 」
そんな遠くには行っていないはず。それに加えてこの駅から雄英に通う学生は多くないからすぐに見つかるはず
以前送って行ったAの自宅の方へと向かうと、
地べたに座り込んでいるAの姿が見えた。
後ろ姿だけでも伝わってきた。
泣いていた。
いても立ってもいられなくなり
「 なに先走ってんだクソA！！！！！！！！ 」
そう叫ぶ。
驚いたように振り向くAの顔は涙で濡れていた
応えるように俺の名前を呼ぶから、
すぐに駆け寄り
ぎゅう。と、抱きしめる。
「 … んで泣いてんだよ 」
「 ぅ、うっ、かつ、き、へんぱいに、」
「 あーーもう泣き止め。泣き止んでから話せ 」
酷く泣いたのだろう、嗚咽が止まらず途切れ途切れに話す姿に仕方なく背中を一定のリズムで撫でてやる。
安心したように俺の身体に身を預けるAが
愛おしくて仕方なかった。
「 ちょっとは落ち着いたかよ 」
「 う、はい 」
涙の跡が残る目元をごしごしと擦ってやれば
不満そうに避けようとする。
そんなに泣くくらい悲しかったんか
「 ここじゃろくに話せねえから場所変えんぞ 」
座り込むAの手を取り立たせてやれば、
そのまま手を握り返事も待たずに歩き出す
「 そっちの方なんもお店ないです 」
「 っるせぇ黙って着いてこいや 」
不思議そうな表情をするも後を着いてくるA。
けどそれとは裏腹に俺の手を握る力は強くなっていた
一つ一つの行動が、
その涙で濡れた瞳が、
俺の手を強く握る、小さな手が、
Aのすべてが愛おしかった。
いつからこんなに好きになっていたんだろうか。
こんな短期間でここまで惚れ込むなんて、自分でも驚いている。けれどAはそれくらいに魅力的で、
目が離せなかった
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以恋(プロフ) - 宙さん» お褒めの言葉ありがとうございます（ ; ; ）続編の方もぜひよろしくお願いいたします！ (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 3b71a2a429 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 作者様爆豪の飴と鞭使い方すごくどストライク(´∇｀) (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え、何この小説。妄想すると自然と口角上へと向かっていきますね。え、控えめに言って最高です！これからも頑張ってください！ (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
以恋(プロフ) - Omisoさん» うわああ（ ; ; ）素晴らしいなんてとんでもないです！嬉しいお言葉をありがとうございます！続編の方ただいま作成中ですので、今後ともよろしくお願いします！（ ; ; ） (2020年3月3日 10時) (レス) id: c92cf6abc6 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 最後まで読みました！とても素敵な作品で物語の構成の素晴らしさに感嘆しました！！続編の方応援しています！ (2020年3月3日 0時) (レス) id: d4a65dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：以恋 | 作成日時：2020年2月15日 3時
