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「Aさん!」

「わっ」

「久しぶり」

「あ、試合でしばらくいなかったから……」


私は天童くんの久しぶりの意味を理解し、笑いかける。
固まった期間、バレー部は定期的にいなくなる。

もう雪が降り、宮城は氷点下を回る時期。
天童くんのバレー、いつか見てみたいな。


「試合、お疲れ様です」

「Aにあったら、吹っ飛んだヨ」

「……燃費いいですね」

「うん、若利くん並」


天童くんがそう言う。
意味がわからない。

私が首を傾げて天童くんを見ていると、天童くんは笑いながら言った。


「Aさんの天然度は若利くん並みってこと」

「牛島くんと一緒にしないで」


牛島くんは天然だけど、私は絶対天然なんかじゃない。
ありえない。


「やっぱ幼馴染みって似るんだネ」

「天然じゃないもん」

「そーゆーとこ若利くんそっくり」

「どーゆーとこ!」

「そーゆーとこダヨ!?」


天童くんがそう大笑いしながら言う。
牛島くんと同じくらい天然だなんて、そんなことないのに。

天童くんはまた笑いながら、冗談めかして言った。


「若利くんと違うのは、それが可愛いとこだネ」

「……可愛くないもん」


年明け前、天童くんと話すのはこれで最後かもしれない。
嬉しいことは嬉しい。
でも牛島くんに似てるなんて失礼。

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時雨 彩(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます!無事完結出来たのも応援してくださった皆様のおかげです。応援ありがとうございました! (2019年9月26日 21時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!楽しく読ませてもらいました。 (2019年9月26日 21時) (レス) id: f2a649a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - エアコンさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて言っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
エアコン(プロフ) - 面白い!素敵な小説ですね〜! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1a75dc9844 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - ぬーすけさん» コメントありがとうございます!今まで書いていた天童くんの小説とは違い、純粋でなんの駆け引きもない小説が書きたかったんです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月16日 22時

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