新たな形 ● ページ10
俺達に新たな仲間ができた。
正直、沢山考えたし話し合った。
でも、俺達は前向きに進む決断をした。
この、俺達につけてもらった名前を守る為に。
新しく入ってきた3人を
うちの佐久間が放っておく訳なかった。
佐久間はエネルギーの塊みたいな奴で
明るくて、元気が良くて、笑顔。
みたいに思われてるけど
昔からそうだったわけじゃない。
自分でも「俺、隠キャだからね」って言うけど
本当に昔は、
大人しくてあんまり話さない子だった。
だからこそ、不安な気持ちでいる3人を
佐久間が気にしない筈なかった。
「もー！！分かんない！！康二分かる？俺、頭悪いから覚えらんないよー！阿部ちゃんに聞きにいこ？」
某舞台の演目で太鼓を叩く所があって
結構長い演目だから
叩くリズムが分からないという
佐久間。
でも、本当は違うよね？
さっきからなかなか上手く叩けなくて
苦戦してる康二をみて
助け船を出したんでしょ？
「え？ほんま？ええの？」
パッと顔を上げた康二の顔は
嬉しそうで
お尻にブンブンと大きな尻尾が見えそう。
2人で仲良く聞きに来たかと思えば、
康二だけを残して
今度はラウールの方に駆けて行った佐久間。
はいはい。
今度はラウールの面倒見てあげるのね。
というか、大型犬と遊ぶ小型犬にしか見えないんだけど…
少し可愛くてフフッと思わず笑うと
「佐久間くんと阿部くんってちょっと変わってますよね？」
後ろから目黒の声がした。
「あ、俺も思った！照くんとフッカさんや、ゆり組の2人ともまたちょっと違うんよなぁ…」
つられて、太鼓の練習をしていた康二までそんな事を言う。
そうかな？
別に俺達は変わってるかどうかなんて分からない。
「佐久間くんって優しさの神様みたいな人じゃないですか？誰かに取られるとか思った事ないですか？」
？意味がわからない。
確かに佐久間は人懐っこくて誰からも好かれるけど
俺から離れていくなんて考えられない。
結局、2人が言いたいことが
分からないまま
今日は終わりになった。
「阿部ちゃん。帰ろーよー！」
ほらね、最後は俺の所に戻ってくるんだから
佐久間が離れるわけないよね？
自信と少しの不安。
大丈夫だよね？ずっと一緒だよね？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 268人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう(プロフ) - こちらこそ丁寧にコメントを返してくださりありがとうございました！私もお話しできてとても楽しかったです。番外編や他のお話も応援してます！ (2020年8月20日 22時) (
レス) id: 5ef125b1f9 (このIDを非表示/違反報告)
Winter(プロフ) - ゆうさん» 最後まで読んでくださってありがとうございました。あんまり、近くに話が合う人が居なかったので楽しかったです！ (2020年8月20日 22時) (レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 完結おめでとうございます。 そうなんですよ。目黒くんはさっくんよりも直球ですよね！！こじラウは影から見守ってそうです！ (2020年8月20日 22時) (レス) id: 5ef125b1f9 (このIDを非表示/違反報告)
Winter(プロフ) - ゆうさん» 目黒くんはなんでも思った事は正直に言ってくれる気がしたので登場してもらいました。他の2人は気を使ってなかなか言い出さないと思ったので… (2020年8月20日 15時) (レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうなんですよー！阿部ちゃんは顔で語ってる感じです！ ３人もあべさくの距離感に関しては思うこともあったと思いました。目黒くんが質問するあたりとてもリアルでした。 (2020年8月19日 21時) (レス) id: 5ef125b1f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：winter | 作成日時：2020年8月16日 10時
