月夜に眠る双子の秘密

爆発の中の脱出方法 ページ46

『爆発まで残り__１分』


その声で私達は顔色をスッと青ざめた

まずい、これじゃ間に合わない…！

ここから出口までは、大体1000mくらいある

全力疾走しても、せいぜい半分ちょっと位までしか行けないと思う

て言うか、maleの基地広く作りすぎ…


お兄ちゃんの様子を見てると、特別な仕掛けは用意していないらしい

まあ、そもそもpeccatoreが亡くなる事自体、予想外だったし

とても予想もしたくない事だったもの


そんな事を考えていると、お兄ちゃんが話しかけてきた



「おい彩、やベーぞ！あと３０秒で爆発する！」



え！？

本当ならここで色々と策を考えるべきなのに、この時の私は全く頭が回らなかった

ああ、こういう時にこそ必要なのに・・・！

でも時間は、刻々と進んでいってやがてあと15秒になった

まずい、このままだと本当に爆発に巻き込まれる・・・！

それで私はギュッと目を瞑った

ああ、もう家に帰れないかも・・・！


すると、爆発までのカウントダウンが始まったんだ


『爆発まで…10、9、8、7、6、5、4、3、2、





1』




ﾄﾞｵﾝ!


私は爆発音がどこか遠くに聞こえたような気がしたんだ

一瞬、熱い爆風が私の所に来て、倒れそうになったけど、すぐにお兄ちゃんが抱き止めてくれた

その時、私は初めて目を開けたんだ

そして、その光景に私は驚いて、卒倒してしまいそうになった

本当にそれ位衝撃的だったんだ



目を開くと・・・そこには瞳が金色のお兄ちゃんがいた

しかも、周りは金色に光っていて、２メートル位の球体になっている

その中に私達は居たんだ



これ、一体どうなってるのっ！？









私達は、爆弾が爆発する中、球体の物に守られ外に出た

外には、火から離れた所にpeccatoreとmaleの人達が倒れていた

peccatoreもmaleの人達と一緒に外に出したんだ

だって、爆発に巻き込まれて焼死体になったら、悲しいもの


「オメー、怪我ねえか？」


お兄ちゃんに話しかけられて見てみたけど、無傷だった

それで、お兄ちゃんの方を向いて頷いた

そこで初めて気がついたけど、お兄ちゃんの目はもう金色じゃなかったんだ

私の目みたいな、月を詰め込んだような金色だったのに

今は、いつもの黒っぽいブルーに戻っている

どういうことなんだろ…




その瞬間、外でパトカーのサイレンが聞こえたんだ

まあ爆発が起こったから誰かが通報したのかも


それでお兄ちゃんがパラグライダーを出した

私達は見つかったらまずいもの

一難去ってもすぐにまた一難→←疑問が解決したらしい

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