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絶望・・・からの絶望 ページ41

死んだことはなかったけど、ここで死ぬという絶望は私にも理解できた。



て言うか・・・痛い・・・。



いつかの銀行強盗事件の時に、お腹を撃たれたことはあったけど、今回は肺。

息まで出来なくてもの凄く苦しいんだ。


私、このまま死ぬのかなぁ。



こんなことを考えたのは、中1の時の、「ブラック教室は知っている」以来だった。



あのときは、私が閉じ込められたとき、KZメンバーが助けに来てくれたんだ。

けど、今回は助けに来れる訳がない。

すると、ふっと思ったんだ。


もしかしたら、KZメンバーは私が居なくなったのをママから聞いて、心配しているかもしれないって。

立花家も、KZメンバーも私が居なくなったら、悲しむ・・・よね。




すると、私の中で何かが沸き立つような感じがした。

そうだ、死んだら悲しむ人がいるんだ。

自意識過剰な気もしなくないけど、私のせいで誰かが悲しむのは罪悪感が残るもの。


それに、今までふれあってきた人達にもう会えないなんて、悲しすぎる。

今死んだら、絶対に後悔する。

よし、私、絶対生きて帰るっ!


それで、だんだん薄れていく意識とは裏腹に、気力は溢れてきていたんだ。

けれど、立ち上がろうとして、腕に力を入れようとしても、てんでダメ。

全く動けなかった。


どれだけやっても、動けずに血がドンドン溢れてくだけ。

幸い、意識が保てるくらいの所に銃弾が当たったらしいけど、その意識も今にも切れそう。

お兄ちゃんの方を向けば、腹部から血が出ていて、意識はもう無いっぽかった。


すると、頭上でチャキッと銃を構える音が聞こえた。

まずいっ!

もう1発でも撃たれたら、確実に死んでしまうもの。


けれど、動く事も出来ない私は、どうする事も出来なかったんだ。



やがて時間は過ぎて、銃弾が撃たれる音がした。

けれど、私に痛みは来なかったんだ

もしかして、外したのかもなんて考えたけど、そんな考えは、お兄ちゃんの「うっ!」という声で消された


見れば、お兄ちゃんの背中から血が出ていて、さっきまで微かに動いていた指はピクリとも動かなかった




私はそれ以上見たくなくて、目を瞑ったけど、瞼の裏に光景がよみがえる






嫌だ・・・お兄ちゃんが死ぬなんて・・・!!









そう思った途端、窓から光がパアッと差し込んだ

そして、その直後首筋がもの凄く熱くなった






そして、maleののは人達の「うわっ」という声が上がる



一体、何があったのっ!?

夢とは痛覚を感じないもの→←経験のない絶望とは



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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時

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