叶わないはずの恋2 Ninomiya (ページ35)

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75 忘れられない（あなたside）ページ35

あぁ…

なんで

どうして

ここまで3年懸命に関わりを避けてきたのに

よりによって松本さんだなんて

この人は私の弱点をわかってて揺さぶってくる

和のことをわざと口にするのも

和とそっくりなんて

わかってて言ってる

あ「本当に今となっては何もありません」

潤「どういうこと」

あ「あの時は、ああすることが最善だったというだけで

私の父が現れたのも週刊誌が出て約1週間後のことで、偶然の出来事です。あのまま一緒にいれば取り返しのつかないことになっていました」

当時のことを思い返してか、あぁ…と声を漏らす彼はそれでも納得していないようだった

潤「でもじゃあなんでことが落ち着いても連絡をくれなかったの？」

あ「…世間は恐ろしいものです、一度事が収まっても次があればまたぶり返される

正直、私一人の問題なら、気にしません」

私の言葉に怪訝そうにする彼

あ「今でも覚えてます、嵐の皆さんのデビューの時のこと。あの時あのまま大事になっていればその夢が絶たれていたかも」

潤「…じゃあAちゃんは俺たちのために？」

あ「そんな大それたことを言うつもりはありませんが、私の最優先は今でも変わらず和だけです

和を助けられるなら、守れるなら、たとえ本人を傷つけることになっても構わない」

忘れられるわけがないの

和と過ごした日々を、少しも

忘れられないの