53 一本の電話（あなたside） ページ13
その日はある日突然だった
3月下旬
和が仕事に行って、私が休日の日
和「じゃあ、行って来る」
あ「ん、行ってらっしゃい」
和を見送って掃除をしていた時、電話がなった
あ「はいもしもし」
思えばこの時、電話に出てしまったのが全ての始まりだったのかもしれない
？「二宮Aさんですか？」
あ「はい、そうです」
倉「私、静岡第2警察の倉岡と言います」
警察？…
倉「大変申し上げにくいのですが…本日0時5分頃、静岡市の路上であなたのお母様だと思われる人物が、何者かに襲われ先程…息を引き取られました…」
あ「え？…」
倉「お母様のお名前は安藤宣子様で間違いありませんか？」
お母さんの旧姓は安藤…
あ「はい……」
倉「後日ご自宅にお伺いしますのでーーーー」
それから何を話したのかはわからなかった
気がつくと受話器を置いていた
お母さんが死んだ？…
目を閉じると今まで思い出さないようにしていたお母さんの顔が次々に浮かんでくる
2年前にこの場所でひどい言葉を私にぶつけたお母さん
留守電に事務的にメッセージを残したお母さん
11歳の時私たちを、私を置き去りにしたお母さん
今思い返してもひどい人…
あ「…ひどい人、なのに、、」
どうしてだろう…
頬が
冷たい
あ「お母さん…おか…さん」
認識したのを機に私の中でなにかが弾けて
泣きながら何度も何度もお母さんを呼んだ
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作者名：にのもと | 作成日時：2021年9月13日 1時
