51 ありがとう（和side） ページ11
和「A！？」
いきなり来たことに驚いていると、Aは俺の胸に身体を預けてきた
潤くんと翔さんは小さく頷き、大野さんと相葉さんを楽屋の外に出した
相葉さんはいきなりのことにギャーギャー騒いでいたけど
ドアが閉まって、俺が抱きしめ返すと安心したように溜息をついた
あ「和…」
和「ん？」
あ「和…」
和「何よｗ」
そう問いただすと、Aはさっと顔を上げて俺に深いキスをした
体が震えていることからも何かがあったことは明白で唇が離れたのを確認してから、もう一度
和「どうした？」
ゆっくり抱きしめた
Aをソファーに座らせて、事情を聞くことができた
でも、途中から俺の理性はほとんど崩れてやり場のない怒りが俺を支配する
和「…なんで、連絡くれなかった？」
あ「ごめんなさい…」
和「潤くんと翔さんがいなかったらどうなってた？」
あ「……」
あぁ…
ダメだ…
こんな事言うつもりじゃないのに…
カッコ悪いってわかってるけど、無意識に体が震える
Aの腕を掴んで床に降ろしAの上に馬乗りになる
あ「和？…あっ…」
Aに悪いと思いながらも白い肌に唇を寄せる
あ「和！！
ここ楽屋…」
わかってる
こんな所ですることじゃないってことくらい
でも…
もう一度肌に触れる
あ「ごめんね…
私のせい…だね」
そう言って見せた彼女の涙に、ようやくわかった
和「守ってくれてありがとう…
ゴメンな…」
理性をどうにか取り戻した俺はAを強く抱きしめた
お互いがお互いを守りたいと考えるのは当たり前で
責めるよりも、疑うよりもまず
ありがとうを
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作者名：にのもと | 作成日時：2021年9月13日 1時
